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球磨川流域治水 遊水地「90世帯移転」住民困惑「自宅再建したのに」 遊水地は本当に必要なものなのか

2022年4月16日
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2020年7月の九州豪雨で氾濫した熊本県の球磨川流域で、国土交通省は人吉市、球磨村で計約90世帯の移転が必要な遊水地の設置事業を進めようとしています。

国は今月、用地取得に関する日程の説明を始めたが、対象地域では豪雨後に自宅を再建した被災者もおり、困惑が広がってい。

遊水地は先祖代々の土地、現在のコミュニティを喪失させるものです。球磨川の治水対策として本当に必要なものなのでしょか。

河道掘削でどこまでの洪水に対応できるのか、とことん見極めることが先決です。

 

集団移転 迫られる選択  球磨川治水で遊水地候補の人吉市大柿地区 「水害怖い」「愛着」板挟み 

(熊本日日新聞2022/4/7(木) 11:39)https://news.yahoo.co.jp/articles/b772013b6569f966f7247ddecfaab57f75d5449f

球磨川治水対策の「遊水地」候補となっている大柿地区(中央)と中神地区(同奥)=1月、人吉市(高見伸、小型無人機で撮影)

2020年の熊本豪雨の被害が大きかった人吉市大柿地区の住民が、住み慣れた土地を離れるかどうか選択を迫られている。氾濫した球磨川の治水のため、地区の半分以上が「遊水地」の候補地となった上、市が地区全体の集団移転を提案したからだ。住民の意向を踏まえた提案ではあるが、現地での生活再建を望む声も根強い。一方、分断を心配して地区全体を遊水地にするよう求める声もある。

「土地は先祖から受け継いだ財産。ここに住み続けたい」。4月から町内会長を務めている大柿章治さん(76)が語った。自宅は被災後に修理。隣のビニールハウスでは施設園芸も再開し、「大柿の存続に力を注ぎたい」と意気込む。

遊水地整備案は、国が提示。大柿地区の半分以上に当たる約20ヘクタールを整備するとした。さらに市が3月19日の説明会で、地区全体の集団移転を提案した。

松岡隼人市長は説明会で「大柿は地形的に浸水リスクが高い。命とコミュニティーを守り、早期に生活再建を実現するためには安全な場所へ移転し、新しい大柿地区をつくることが望ましい」と説明。国が計画する流水型ダムの完成に長期間要することも、浸水リスクが残る理由に加えた。

松岡隼人市長が大柿地区の集団移転を提案した説明会で意見を述べる住民=3月19日、人吉市

大柿地区は、蛇行する球磨川の左岸に位置。豪雨では、あふれた濁流が地区全体を襲い、全58世帯が全壊した。対岸には、同じように遊水地の整備候補地となった中神地区がある。

大柿地区は被災当初、補助事業を活用した集団移転を模索した時期もあった。だが、費用や時間がかかり過ぎるとして立ち消えになり、住民はそれぞれ生活再建を進めていた。

そうした中、国が昨年2月以降、遊水地の整備方針を順次示し、11月に大柿地区の整備案を示した。市の意向調査では、全58世帯のうち43世帯が移転再建を希望したほか、遊水地整備も44世帯が賛成した。被災から時間が経過し、「心の整理がついた」と賛成に転じた人もいたという。

市内の仮設住宅に暮らす男性(65)は「もう水害で怖い思いはしたくない。移転するのが一番」とした上で、「遊水地になる区域とならない区域で大柿が分かれるのは複雑。全域を遊水地にした方が納得できる」と全域整備を訴えた。

 「遊水地はできれば造ってほしくない」という大柿勝則さん(69)も「住民の意向が受け入れに傾く中、反対意見を通せば地区が二分される」と懸念した。前町内会長の一橋國廣さん(77)は現地再建を強く望みながらも「住民それぞれに考えがあり、周囲に残った方がいいとは言えない」と複雑な表情を浮かべた。

遊水地を受け入れて移転すれば、土地は国が買収する。ただ、遊水地の整備区域外の住民が移転を望んでも補償の対象にならない。住民の中で、費用負担を巡る“線引き”が生まれる事態を危ぶむ声もある。

市は集団移転の提案を踏まえて、4月以降に改めて地区全体の意向を確認するとした。(中村勝洋、川野千尋、元村彩)

 

球磨川流域治水 遊水地「90世帯移転」住民困惑「自宅再建したのに」

(読売新聞2022/03/22 05:00 )https://www.yomiuri.co.jp/local/kyushu/news/20220322-OYTNT50010/

2020年7月の九州豪雨で氾濫した熊本県の球磨川流域で、国が治水対策として計画する 遊水地 の候補地に人吉市、球磨村の計約90世帯が含まれ、移転を迫られることになった。国は今月、用地取得に関する日程の説明を始めたが、対象地域では豪雨後に自宅を再建した被災者もおり、困惑が広がっている。(前田敏宏、松尾真里那)

修繕を終えた自宅前で、将来への不安を口にする今村さん(熊本県球磨村で)

23年度着工目標

「せっかくリフォームして住み始めたのに、別の場所に移らないといけないなんて……」。球磨村渡の候補地に夫婦で住む今村チエ子さん(71)は、球磨川に近い自宅前で表情を曇らせた。

豪雨によって木造2階建ての自宅は約4・5メートル浸水し、「全壊」の判定を受けた。一時、仮設住宅に身を寄せたものの、自宅の骨組みは無事だったため、愛着のある土地で修繕による再建を選んだ。

球磨川を眺めながら散歩するのが好きで、地元を離れることは選択肢になかった。21年夏前に数百万円をかけて再建を終え、ようやく自宅で生活を始めようとした直前、遊水地の候補地に入ることを知った。

村によると、渡地区の候補地では被災前、約50世帯が暮らしていた。今村さん宅の近隣では被災のため家を取り壊し、村外に引っ越した人もいる。「離れたくないが、水害があったけん、移転は仕方がなかとかな。せめて慣れ親しんだ場所の近くで暮らしたい」と今村さんは願う。

遊水地  川沿いの土地に水を引き込み、河川の流量を抑える治水対策。平常時は農地や公園として利用するが、洪水時には浸水するため住宅は移転が必要になる。九州豪雨を受け、国、熊本県、流域市町村が掲げた「流域治水」の一環として計画された。国は土地を掘り下げて水をためる「掘り込み方式」を基本とした整備を予定している。

国土交通省は昨秋以降の住民説明会で、候補地4か所の配置案を公表した。このうち、宅地がある球磨村渡地区(約30ヘクタール)と人吉市大柿地区(約20ヘクタール)の住民には、高台などへの移転を求める方針だ。今月に入って渡地区で開催した説明会では、22年度半ば以降に用地取得に向けて補償額を提示するスケジュール案を示し、23年度の着工を目指す方針を明らかにした。

国交省八代河川国道事務所の森康成副所長は「貴重な宅地を提供いただくことになる。住民の意向に寄り添いながら治水のため理解を求めていきたい」と話す。

先祖代々の土地

人吉市によると、大柿地区では約40世帯が候補地に入る。先祖代々、この地区で暮らしてきたという山上修一さん(77)の自宅敷地も候補地に含まれ、「豪雨で苦しい生活を強いられ、やっとの思いで生きてきたのに故郷も奪われるのか」と落胆を隠せない。

豪雨で自宅は2階まで濁流が押し寄せた。敷地内で営んでいた民宿を住まいとして修繕中で、約2か月後には夫婦で地区へ戻るつもりだ。

大柿地区の大半の世帯が遊水地の移転対象となることを踏まえ、人吉市は19日の説明会で、候補地外を含む全約60世帯に浸水リスクが低い地区外への集団移転を提案した。松岡隼人市長が「命とコミュニティーを守るため」と理解を求めたが、反対の声も上がった。

豪雨当日、地区は広範囲で浸水したが、有志による避難誘導によって一人の犠牲者も出さなかった。山上さんは「財産とも言えるコミュニティーは、この場所で、何十年もかけて積み上げてきたもの。先祖代々の土地を守っていくためにも地区外への移転には反対だ」と口にした。

 

九州豪雨で大規模浸水、遊水地整備へ集落全58世帯に移転提案

(読売新聞2022/03/21 11:27)

https://www.msn.com/ja-jp/news/national/e4-b9-9d-e5-b7-9e-e8-b1-aa-e9-9b-a8-e3-81-a7-e5-a4-a7-e8-a6-8f-e6-a8-a1-e6-b5-b8-e6-b0-b4-e3-80-81-e9-81-8a-e6-b0-b4-e5-9c-b0-e6-95-b4-e5-82-99-e3-81-b8-e9-9b-86-e8-90-bd-e5-85-a8-ef-bc-95-ef-bc-98-e4-b8-96-e5-b8-af-e3-81-ab-e7-a7-bb-e8-bb-a2-e6-8f-90-e6-a1-8/ar-AAViSqD?ocid=BingNewsSearch

豪雨で球磨川が氾濫し大規模な浸水被害を受けた熊本県人吉市の市街地(2020年7月4日、読売機から)

九州豪雨で被災した熊本県人吉市は19日夜、遊水地の整備が計画されている大柿地区を対象に説明会を開いた。松岡隼人市長は大規模な浸水被害を踏まえ、全58世帯に地区外への移転を提案。「安全な場所でコミュニティーを保ったまま新しい集落を整備することが望ましい」と理解を求めた。(前田敏宏)

市は、住民への意向調査の結果も明らかにした。8割弱が遊水地の整備計画に協力する意向を示した一方、反対が1割弱、判断がつかないが1割半だった。

市によると、計画に対して「協力する」との回答が44世帯(全体の76%)に上った。これを踏まえ、地区全体での移転案を復興方針として示した。計画に「協力しない」は5世帯(9%)、「判断つかない」は9世帯(15%)だった。

今後の住居に関しては、43世帯(74%)が移転方針と回答し、12世帯(21%)は現地再建を希望。3世帯(5%)は再建場所は判断ができないとした。遊水地の予定地に入る37世帯では5世帯が現地再建を望んだ。

説明会には住民ら約50人が出席。「水害は大変な恐怖だった。土地の有効利用へ提供したい」と協力意向が示された一方、「水害で多くを失った。せめて元の地区で営みを再開したい」と反対の声も上がった。

市は新年度以降も懇談会や戸別訪問を続け、計画への理解を求める。

 

人吉市大柿地区の遊水地整備で全世帯移転を提案
(NHK2022/03/22 12:28)https://www3.nhk.or.jp/lnews/k/kumamoto/20220322/5000015064.html

おととし7月の豪雨を受けた今後の治水対策として人吉市の大柿地区で検討されている遊水地の整備に向け、市は地区の全世帯に移転を求める案を示しました。
これは19日に開かれた住民説明会で示されました。
人吉市の大柿地区では、今後の治水対策として、川からあふれた水をためる遊水地の整備が検討されていて、去年、国が地区の3分の2を遊水地の整備範囲とし、住民に移転を求める一方、残る3分の1は宅地や農地にする案を提示していました。
説明会では、市が地区の全58世帯に行った調査の結果が示され、およそ8割が「国の計画に協力する」とした一方、整備範囲については「コミュニティが分断される」とか「治水効果を高めるため全域にすべき」などの理由から半数が「納得できない」と答えたということです。
そのうえで松岡市長は、「新たなダムの完成にも10年かかり、大柿地区全体が危険な場所のままだ」と述べ、全世帯に集団移転を求めました。
これに対し住民からは「早く用地交渉を進めてほしい」といった意見の一方、「すでに自宅を再建し、ほかの場所には移りたくない」といった意見も出されました。
市は集団移転について、再度、住民の意向を調査した上で、地区全体を遊水地とする案も含め、国に要望したいとしています。
みなし仮設で暮らしている50歳の男性は「大柿地区での再建を目標に避難生活を続けてきたのに到底受け入れられない。再検討してほしい」と話していました。

 

減り続ける佐世保市水道の給水量  石木ダムは利水治水の両面で必要性が希薄

2022年4月15日
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3月で2021年度が終わりましたので、佐世保市水道の2021年度の一日最大給水量がどうであったかを知るため、佐世保市に対して2021年度の毎日の給水量について情報公開請求を行いました。

昨日、そのデータが届きましたので、2021年度までの一日最大給水量の動向のグラフを早速描いてみました。

 

減り続ける佐世保市水道の給水量(利水面で石木ダムは不要に)

佐世保市水道の一日最大給水量の動向は下図の通りです。2021年度の一日最大給水量は69,901㎥/日で一段と小さくなりました(一日最大日は2021年12月31日)。

2000年度前後の一日最大給水量は10万㎥/日程度ありましたが、その後はほぼ減少の一途を辿るようになり、今は7万㎥/日程度になりました。

佐世保市の水需要予測では2020年度以降は一日最大給水量が10万㎥/日を超え、10.7万㎥/日程度になるから、石木ダムの水源約4万㎥/日が必要だということになっています。

しかし、一日最大給水量の実績は下図の通り、減り続け、現在は7万㎥/日程度になりました。予測値との差は3万㎥/日以上に拡大しています。

なお、佐世保市の水道水源は許可水利権の他に慣行水利権も加えると、10万㎥/日程度あります。

このグラフを見れば、石木ダムの新規水源が佐世保市にとって必要であるはずがありません。利水面で石木ダムは無用のものになってきているのです。

 

治水面でも石木ダムは必要性が希薄

一方、石木ダムは治水面での必要性も希薄なダムです。1/100洪水に対応するために石木ダムが必要とされています。

下図の通り、石木ダムより下流の川棚川の流域面積は7.14㎢で、全流域面積81.44㎢の8.8%です。

そのうちの大半を占めるのは下図の通り、川棚町市街地の公共下水道計画区域と、川棚大橋下流の最下流域です。

前者は内水はん濫による1/1O降雨の計画対象区域ですから、雨量規模が1/10を上回れば、内水はん濫で溢れる危険性が高まります。

後者は港湾管理者の管理区間であるということで、低い堤防がそのまま放置されており、堤防整備の計画も示されていません。

したがって、1/100洪水に対応するために石木ダムが必要とされていますが、公共下水道計画区域と、川棚大橋下流の最下流域はもっと小さい規模の洪水で溢れる危険性が高いのです。

川棚川下流域の治水対策として必要とされていることは「内水氾濫の危険性の高い公共下水道計画区域について内水氾濫対策を充実すること」と、「川棚大橋下流の港湾管理者管理区間の低い堤防を嵩上げすること」です。

このように石木ダムよりはるかに重要な治水対策があるのに、長崎県はもっぱら石木ダム事業の推進に力を注いでいるのです。

 

必要性が希薄な石木ダムの建設中止を!

以上の通り、石木ダムは利水面でも治水面でも必要性が希薄なダムです。

ダム予定地に住む13世帯約50人の人たちの生活が守るために、必要性が希薄な石木ダムの建設を中止させましょう。

荒川下流の橋梁問題の近年の動向(下流部氾濫の危険性解消は遠い先の話)

 荒川下流の橋梁問題は、私たちが2015年からその動向を見守り続けてきたテーマです。その経過を振り返ります。

荒川下流の橋梁問題の経過

◇荒川下流橋梁問題への関わりの始まり

私たちが荒川下流の橋梁問題に関心を持ったのは朝日新聞の記事「荒川堤防4カ所高さ不足 橋障害改良できず 周辺より1.8~3.7㍍低く」(2015年9月19日)がきっかけでした。

JR東北線荒川橋、都道西新井橋、京成本線荒川橋、国道6号四ツ木橋は高さが大幅に不足していて、大洪水が来れば、そこから洪水があふれて大氾濫を引き起こす危 険性がある問題を訴えた記事でした。
荒川下流部に住む人からすれば、深刻な問題です。

国土交通省の資料(荒川下流河川維持管理計画)を見ても、下図の通り、四つの橋梁の高さ不足は明瞭でした。

◇荒川水系河川整備計画の策定と変更

2016年3月に荒川水系河川整備計画が策定され、京成本線荒川橋梁は約364億円をかけて2018年度から架け替え工事を始めることになりました。
しか し、残りの三橋梁は架け替えが行われず、暫定対策(橋梁部周辺対策)のみでした。

https://www.ktr.mlit.go.jp/ktr_content/content/000643105.pdf
   41~42ページ、

荒川水系河川整備計画は2020年9月に変更されました。
京成本線荒川橋梁の架け替え工事の記述はそのままでしたが、残りの三橋梁は暫定対策(橋梁部周辺対策)の対象からも外されました。
https://www.ktr.mlit.go.jp/ktr_content/content/000785994.pdf  50ページ

◇京成本線荒川橋梁架替工事の大幅変更 (事業費が倍増され、完成予定が15年先へ)

その後、2021年12月に関東地方整備局の委員会が開かれ、京成本線荒川橋梁の架け替え工事の内容が抜本的に変わりました。
令和3年度 第1回 フォローアップ委員会(令 和3年12月1日)
https://www.ktr.mlit.go.jp/river/shihon/river_shihon00000129.html

再評価 資料➃-1 https://www.ktr.mlit.go.jp/ktr_content/content/000817462.pdf

橋梁の高さが低く、洪水の安全な流下の阻害となっている京成本線荒川橋梁を約15m上流に架替えるというもので、事業費は364億円から 730億円へ倍増となり、完成予定が令和6年度から令和19年度(2037年度)へと、大幅に延長されることになりました。

京成本線荒川橋梁架替工事は用地買収が始まっていたので、数年のうちに完成すると思っていたのに、事業計画の大幅変更が唐突に行われ、完成が十五年先になりました。

以上が荒川下流橋梁問題の現在までの経過です。
国土交通省が好きなようにやっているという印象が否めません。

◇私たちは国に対して何を求めるか

私たちは下記の二つを国に求めていかねばと考えています。

1.京成本線荒川橋梁架替工事のスピードアップ

2.対策が何ら行われない残りの3橋梁(JR東北線荒川橋、都道西新井橋、国道6号四ツ木橋)の対策工事

15年連続「水質が最も良好な河川」は熊本県にあった(川辺川)

2022年4月10日
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国交省は毎年、全国の河川の水質調査結果を公表し、「水質が最も良好な河川」をいくつか選んできています。球磨川水系の川辺川が毎年選ばれてきています。

TABIZINE 2022年3月29日の記事に下記の通り、

日本一水質が良好な川、その答えは、熊本県の人吉盆地に流れ下る「川辺川」と記されています。

そのように素晴らしい川辺川であるからこそ、その自然を守るために、長年、川辺川ダム反対運動が展開されて、ダム事業がストップされてきたのです。

その川辺川に国土交通省が流水型の川辺川ダムを建設する計画を策定しようとしています。それが現在パブコメが行われている球磨川水系河川整備計画原案です。

多くの方が球磨川水系河川整備計画原案に対して意見を表明してくださるよう、お願いします。

このパブコメについては

球磨川水系河川整備計画原案のパブリックコメントと、原案の基本的な問題点 | 水源連 (suigenren.jp)

をお読みください、

 

【日本一の○○連載】15年連続「水質が最も良好な河川」は熊本県にあった

(TABIZINE 2022/03/29 07:30https://www.msn.com/ja-jp/travel/news/%E3%80%90%E6%97%A5%E6%9C%AC%E4%B8%80%E3%81%AE%E2%97%8B%E2%97%8B%E9%80%A3%E8%BC%89%E3%80%9115%E5%B9%B4%E9%80%A3%E7%B6%9A%E3%80%8C%E6%B0%B4%E8%B3%AA%E3%81%8C%E6%9C%80%E3%82%82%E8%89%AF%E5%A5%BD%E3%81%AA%E6%B2%B3%E5%B7%9D%E3%80%8D%E3%81%AF%E7%86%8A%E6%9C%AC%E7%9C%8C%E3%81%AB%E3%81%82%E3%81%A3%E3%81%9F/ar-AAVBoMX?ocid=BingNewsSearch

意外な日本一を取り上げるTABIZINEの連載。今回は、暖かくなって行楽地に出かけたい、自然の中で遊びたいと思った時に役立つ日本一を紹介します。

© TABIZINE 提供image by MK Products from Wikipedia

日本一水質が良好な熊本県「川辺川」

 

© TABIZINE 提供 熊本県球磨川 球磨川 (C) Shutterstock.com

 

暖かくなってくると水辺の行楽地に出かけたくなりますよね。海はもちろん、河川敷や川べりも目的地の候補になってくると思います。せっかく水辺に出かけるのであれば、ごみが浮いたり水が汚れていたりする場所ではなく、奇麗な水辺に出かけたいですね。

では、日本で一番奇麗な水辺、例えば日本でもっとも奇麗な川はどこにあると思いますか? 川といっても大小さまざま。数も膨大にあるので、それこそ日本一を決める作業は容易ではありませんが、少なくとも一級河川(とその水系)の中で日本一水質が良好な川といったら、どこになるのでしょうか。

ちなみに一級河川とは、

<国土保全または国民経済上,特に重要な水系であると政令で指定したなかで,国土交通大臣が指定する河川>(ブリタニカ国際大百科事典より引用)

と定義されています。

日本一水質が良好な川、その答えは、熊本県の人吉盆地に流れ下る「川辺川」になります。

15年連続「水質が最も良好な河川」

© TABIZINE 提供 熊本県人吉 人吉 (C) Aprilflower / Shutterstock.com

川辺川といわれてピンと来る人は、熊本県の人以外だとなかなかいないのではないでしょうか。

熊本県南部には八代という街があり、その八代に向かって流れ下る「球磨(くま)川」があります。同じく熊本県南部には、あの西南戦争でも舞台となった人吉盆地があり、その人吉盆地を横断する球磨川に大きな支流が流れ込んでいます。

その全長約50kmの支流を川辺川(球磨川水系)と呼びます。八代市の五家荘(ごかのしょう)といわれる山深いエリアが水源地で、国土交通省が毎年公表する全国一級河川の水質調査で「水質が最も良好な河川」に15年連続で選ばれています。

<15年連続で水質日本一になっている川は、全国で川辺川だけです>(『日本⼀の清流川辺川〜新たな相良村へ〜』より引用)

周辺は雨が多く、自然災害も少なくない土地です。2020年(令和2年)の熊本豪雨と災害のニュースも記憶に新しいです。

川辺川流水型ダム予定地と仮排水路https://www.youtube.com/watch?v=gzwC38r9Jg8

治水用のダム建設のニュースも繰り返し報じられていますが、それだけ自然の豊かなエリアですから、天候が穏やかな日は地元の子どもたちが川辺で遊び、大人たちはラフティングなどのアクティビティを楽しんでいます。

2021年(令和3年)の段階では、川辺川下流の相良(さがら)村で、水辺の楽しみを満喫できる複合親水施設の整備構想もあると各紙が報じていました。

筆者も、残念ながら上流まで行った経験はないのですが、人吉盆地で川辺川沿いを軽く歩いた経験はあります。

これから暖かくなって、どこか美しい水辺で楽しみたいと思ったら、新型コロナウイルス感染症の感染拡大状況にも注意しつつ「日本一の清流」川辺川に遊びに出かけてみてはいかがでしょうか?

西南戦争に関する歴史的なスポットや温泉地、茶園など川以外の見どころも周囲には多いです。観光の楽しみはそれこそ尽きないですから、日本一巡りの旅の行き先として検討してみてくださいね。

© TABIZINE 提供 川辺川の上流 image by 河川一等兵 from Wikipedia

[参考]

※ 令和2年水質調査結果 – 国土交通省

※ 川辺川の水質日本一 豪雨後も15年連続維持 – 人吉新聞社

※ 複合施設整備を構想 川辺川生かしキャンプ場など/熊本県相良村 – 九建日報

※ 川辺川の概要

※ 熊本豪雨あす1年 仮住まい、なお3675 – 西日本新聞

※ 令和2年7月豪雨 被害写真

※ 『さがら』2012年8月号

※ 熊本県知事はなぜ脱ダムを放棄したのか – ニッポンドットコム

※ ⽇本⼀の清流川辺川〜新たな相良村へ〜 – 熊本県相良村

[Photos by Shutterstock.com]

 

城原川ダム問題の最近の報道(半世紀以上も地元住民を翻弄)

2022年4月9日
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国土交通省が佐賀県神埼市神埼町に建設予定の城原川(じょうばるがわ)ダムに関する最近の記事とニュースです。

城原川ダムの総貯水容量は355万㎥で、大きいダムではありません。治水専用の流水型ダムで、完成予定は2030年度とされていますが、この記事によれば、完成までのスケジュールは依然として未定となっています。

今年3月に国が住民に水没範囲を示しました。国が予備調査に着手してから50年余り経っているのに、今頃という感じです。全住民50世帯120人が移転の対象になっています。

半世紀以上もダム問題に翻弄されてきた水没予定地の住民はたまったものではありません。

このダムに関しては下記のダム便覧の情報しかわからないので、現地事務所に電話したところ、住民への説明会の資料は公表できないということで、秘密裏に進められています。

ダムが本当にどこまで必要なのかも不明瞭のまま、進められているという印象を受けました。ここでもダム事業のためにダム事業があるという感じでした。

 

〈創生・再生〉神埼市 頻発する水害 対策急務 

庁舎跡地活用も課題

(佐賀新聞2022年4月9日7:00) https://www.saga-s.co.jp/articles/-/837631

冠水して収穫ができなくなった小ネギのビニールハウス=2021年8月15日、神埼市千代田町下西(提供)

神埼町と千代田町、脊振村が2006年に合併して誕生した神埼市は、脊振山系を源にする城原川と田手川が南北を貫く。自然の恵みを受けて発展してきた一方、夏場の大雨で毎年のように浸水する下流地域では水害への懸念がつきまとう。旧市庁舎などの跡地をどう活用するか、人口減少対策にも注目が集まる。10日告示の市長・市議選を前に課題を追った。

「ほんなって、将来どがんなるやろうか」。市南部の千代田町下板で農業を営む島克也さん(55)は、昨夏の大雨で小ネギを栽培するハウスが冠水した。収穫が約2カ月できなくなり、泥水につかった農業用機械の修理費も含めて被害額は100万円に及んだという。19年の佐賀豪雨の被害は下板だけだったが、21年は同町下西の小ネギも駄目になった。立て続けの被害を受けて途方に暮れた。

昨年の記録的大雨で、市全体の農作物の被害金額は5億2千万円にも上った。農作業用のビニールや肥料なども年々値上がりする中、頻発する水害は大きな痛手となっている。

増水時に水を人工的に川の外にあふれさせて決壊を防ぐため、江戸時代に築かれた堤防の一部が低い地域特有の「野越し」。島さんは「千代田は水のはけ口がない。野越しを超えた水のたまり場になる」と心配する。城原川や田手川の水を筑後川に移す排水ポンプは老朽化が進んでいる。住民からは排水ポンプや施設の増強、根本的な治水対策を求める声が上がる。

その城原川の上流部では、国直轄で脊振町に建設予定の城原川ダム事業が計画されている。1971年に国が予備調査に着手して半世紀がたつ。県の提案で2005年、洪水調節のみを目的とする「流水型ダム」として整備する流れとなったが、政権交代で事業が再検証の対象になるなど曲折し、事業の歩みは遅い。

「ダムを解決してくれ、解決してくれと言って、皆さんが亡くなっていった。家内も昨年、私より先に亡くなってしまった」。地域住民でつくる城原川ダム建設対策協議会(50世帯、120人)の眞島修会長(84)は涙ながらに訴える。具体的な計画が示されず、地元住民は生活再建のめどが立たないまま、年齢だけが重ねられていく。

「何とか自分たちの代でダム事業の解決を」と早期完成を望む声は強い。3月には国が住民に水没範囲を示したが、完成までのスケジュールは依然として未定となっている。

06年の合併時、3万4千人いた人口は16年間で2800人減少、市の推計では2030年ごろに3万人を割り込む。市の魅力づくりが、人口減に歯止めを掛ける手だてとして急がれる。

市民が注視するのが公共施設跡地の活用策だ。20年9月に新しい市庁舎を構えたが、旧市庁舎をはじめ、移転した神埼高校跡や旧年金センターなどの跡地活用は決まっていない。

旧市庁舎跡について市は昨年夏、市民1489人にアンケートを実施したところ、「公園・広場」が約3割で最多を占め、「道の駅」、「商業施設・店舗」と続いた。「神埼といえばと聞かれたときに何もない。象徴的なエリアをつくらないと」と自営業の50代男性。にぎわいづくりへの一助に生かせるか。具体的な活用策の議論は選挙後に始まる。(森田夏穂)

 

城原川ダム “水没範囲”詳細明らかに【佐賀県神埼市】

(佐賀テレビ2022/03/13 (日) 18:03)https://www.sagatv.co.jp/news/archives/2022031308903

(映像)

神埼市脊振町に建設予定の城原川ダムについて地元の住民を対象にした説明会があり、国は実際に水没する詳細な範囲を明らかにしました。
説明会はダム建設によって水没する神埼市脊振町の岩屋地区・政所地区などの住民を対象としたもので44世帯79人が参加しました。
関係者によりますと国交省・佐賀河川事務所が非公開でおよそ1時間説明し、これまで概略で示していた水がたまる範囲を詳細に公表したということです。
国が予備調査に着手してから50年余り、ようやく岩屋・政所のすべての住民が移転の対象であることが確実となりました。
水没予定地の住民でつくる城原川ダム建設対策協議会の眞島修会長は「1日でも早く着工し生活再建できるようにしてほしい」と話します。

【城原川ダム建設対策協議会・眞島修会長】「私が34、35歳の頃にこの話が出て、もう私が84歳ですよ。以前は“移転したらあれをやろうこれをやろう”というようないろいろな話も聞いてきたが、最近はそういう話も全くもう皆さんしなくなった、もう高齢化で」

城原川ダムは洪水時にのみ水をためる流水型で建設される計画で、来年度中にも住民補償についての具体的な説明が始まるとみられています。

 

城原川ダム水没範囲、国が説明 脊振3地区、全戸移転見通し

(佐賀新聞2022/3/15 11:20)https://www.saga-s.co.jp/articles/-/824783

神埼市脊振町に国直轄で建設予定の城原川ダム事業を巡り、地元住民への説明会が13日、市中央公民館で開かれた。国土交通省佐賀河川事務所が、水がたまる湛水範囲や、工事で生じる土砂を捨てる場所などを地図で示し、岩屋と政所まんどころ、今屋敷地区の全住民50世帯120人が移転の対象になる見通しになった。

説明会は非公開で、44世帯79人が参加した。2021年11月の前回の説明会より影響範囲が具体的になり、コンクリートの材料にする岩石を採取するエリア(原石山)も示された。水没地区とされてきた岩屋、政所に加え、土捨て場が示されたことで今屋敷の2世帯も移転対象になることが確実になった。移転に関する今後の事業スケジュールは示されなかった。

水没地域の住民らでつくる城原川ダム建設対策協議会の眞島修会長(84)は説明会後、取材に応じ「一日も早く生活再建をしてほしい」と強調、22年度中の補償基準額の提示を国交省側に求めたという。

ダム計画は1971年に国が予備調査に着手してから51年になる。2005年、洪水調節のみを目的とする「流水型ダム」として整備することを県側が提案したが、再検証の対象になるなど棚上げを繰り返してきた。18年に建設段階に移行し、地質調査や測量などが実施されてきた。地区の高齢化が進んでおり、事業の早期完了を望む声は強い。

政府の22年度予算案には、ダム建設費に前年度比2700万円増となる10億4800万円が計上された。内訳は用地調査、本体関連調査設計、付け替え道路の調査設計費などで、30年度の完成を見込んでいる。(森田夏穂)

 

城原川ダム事業計画

ダム便覧http://damnet.or.jp/cgi-bin/binranA/All.cgi?db4=2554

城原川ダム [佐賀県](じょうばるがわ)

左岸所在 佐賀県神埼市神埼町
位置
北緯33度22分55秒,東経130度19分18秒   (→位置データの変遷 【位置未確認】
河川 筑後川水系城原川
目的/型式 F/重力式コンクリート
堤高/堤頂長/堤体積 60m/330m/千m3
流域面積/湛水面積 42.5km2 ( 全て直接流域 ) /ha
総貯水容量/有効貯水容量 3550千m3/3500千m3
ダム事業者 九州地方整備局
着手/竣工 1979/

 

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