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市民団体が県に共同検証を提案 球磨川洪水 第四橋梁の影響など

2021年11月9日
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11月4日、球磨川流域住民などでつくるグループが熊本県に対して、昨年7月の球磨川豪雨について、被害拡大の要因を共同で検証するよう要望しました。

その記事とニュースを掲載します。

科学的に検証すれば、川辺川ダムが当時、仮にあっても、その効果が小さかったことが明らかになると思います。

 

市民団体が県に共同検証を提案 球磨川洪水 第四橋梁の影響など

(朝日新聞2021年11月6日 9時30分)https://digital.asahi.com/articles/ASPC57288PC5TLVB006.html

昨年の豪雨の共同検証を県に申し入れる団体のメンバー=2021年11月4日午後2時33分、熊本県庁、伊藤秀樹撮影

昨年7月の記録的豪雨による球磨川の洪水について、市民団体「清流球磨川・川辺川を未来に手渡す流域郡市民の会」など4団体は、熊本県に共同検証を提案した。県や国による検証では球磨川第四橋梁(きょうりょう)が災害へ与えた影響に一切触れていないと指摘している。

市民団体のメンバーらが4日、共同検証を求める文書を県に提出した。市民団体によると、昨年の豪雨では球磨川と支流川辺川の合流点付近にあるくま川鉄道の第四橋梁に流木などが大量に引っかかり、上流側はダムのようになった。橋の流失とともにたまっていた水などが一挙に津波のように下流へ流れ、被害を拡大させたとしている。

市民団体による住民への聞き取りでは、合流点より上流の周辺住民から「ドーンという音とともに一気に水が引いた」などの複数の証言があったという。市民団体は、第四橋梁の影響や球磨川流域で50人と推定される犠牲者がどのようにして命を落としたのかという事実の解明、市房ダムの効果や限界、ダム放流の危険性についての共同検証を求めている。

国や県、流域12市町村は災害後の昨年8月と10月の計2回、豪雨を検証する委員会を開催。川辺川ダムが仮に建設されていた場合、人吉市中心部と隣の球磨村の一部の浸水面積を6割程度減少できたなどとする推計結果を公表した。

現地を視察した今本博健・京都大名誉教授(河川工学)の話 周辺の氾濫(はんらん)状況から見ても第四橋梁が被害を助長した可能性はある。球磨川は1級河川で国が主導して調査している。国は調査能力があるが、県も地元という立場から人吉の災害がどうだったか調べておくことは大事だ。地元の人と協力しながら調査するのは、これからの災害調査の一つのモデルにもなる。ダム問題を切り離して、実態がどうだったかをまずつかむべきだ。ぜひ実現してほしい。(伊藤秀樹)

 

7月豪雨 住民団体が県に共同検証を要望【熊本】

(RKK熊本放送2021/11/4(木) 18:46) https://news.yahoo.co.jp/articles/fc8f1c2430ecc4896e7ac64d0cf262f2c3d52b03

 

一方で、去年7月の豪雨からは4日で1年4か月です。 球磨川の流域住民などでつくるグループが、被害拡大の要因を共同で検証するよう県に要望しました。 「(7月豪雨で)どんなふうに水がきてどんなふうに命が失われたのか。一緒に現地を歩いて検証していただけると県にも理解していただけるのでは」(清流球磨川・川辺川を未来に手渡す流域群市民の会事務局長 木本雅己さん) 住民団体は、7月豪雨では球磨川と川辺川の合流地点にある「くま川鉄道第4橋梁」に流木などが押し寄せて水をせき止め、橋が流失したのと同時に大量の水が人吉市街地を一気に襲い被害を拡大させたと主張しています。 このほか、当時の住民の避難行動や市房ダムの効果など、これまで住民団体が独自に行ってきた検証を改めて県と共同で進めることも求めました。 共同検証について、県は「検討する」という回答に留めています。

 

 

ギャラリーは反石木ダム団結小屋 「抗議の現場、ふらっと来て」

2021年11月9日
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長崎県川棚町川原地区に住むイラストレーターこうばるほずみさんが反石木ダム団結小屋にアトリエ兼ギャラリーをオープンさせました。

その記事を掲載します。

 

ギャラリーは反石木ダム団結小屋 「抗議の現場、ふらっと来て」

(西日本新聞2021/11/7 6:00) https://www.nishinippon.co.jp/item/n/827929/

「団結小屋」にオープンした石木川ミュージアム

長崎県川棚町川原地区に住むイラストレーターこうばるほずみさん(39)は6日、同地区の「団結小屋」でアトリエ兼ギャラリーをオープンさせた。石木川流域の自然や歴史、人の営みを描いた作品24点を展示。ギャラリーは「石木川ミュージアム」と名付けられた。

同地区では石木ダムの建設工事が進み、事業に反対する住民と支援者が工事現場で抗議活動をしている。小屋は40年以上前、事業を進めようとする県職員を監視する目的で建てられた。

40年以上に及ぶ事業の停滞で、事業への無関心が進んだように感じるというこうばるさんは「たとえ関心を持ち事業を知ろうにも、抗議の現場を訪れる心理的ハードルは相当に高い。ふらっと気安く訪れる空間をつくりたかった」と語る。

支援者らとともにトタンがむき出しだった小屋の一角をリフォームし、ピンクに塗ってポップな空間を演出。「ダム絶対反対」「返り血も浴びる」などの看板が掲げられた外観とのギャップも意識した。「川原地区を知るきっかけになれば」と話す。ギャラリーは土日の午後1~5時に開放する予定。 (岩佐遼介)

石木ダム訴訟、建設予定地の住民ら上告 「平穏に生活する権利」主張

2021年11月3日
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石木ダムの建設工事差し止めを求めた訴訟で、住民ら270人が11月1日、住民側の請求を退けた福岡高裁判決を不服として、最高裁に上告しました。

その記事とニュースを掲載します。

 

川棚町の石木ダム建設差し止め訴訟 住民側が上告

(テレビ長崎 2021年11月2日 火曜 午後6:14) https://www.fnn.jp/articles/-/263623

(映像あり)

東彼・川棚町の石木ダム建設をめぐり、建設予定地の住民などが長崎県と佐世保市に工事の差し止めを求めている裁判で、住民側は、10月の福岡高裁の判決を不服として、最高裁に上告しました。

長崎県と佐世保市が東彼・川棚町に建設を予定している石木ダムについて、建設に反対する住民などは、ダムの建設や、県道の付け替え道路工事の差し止めを求め、訴えを起こしています。

福岡高裁は10月21日、「快適な生活を営む権利などの平穏生存権を主張しているが、内容が抽象的で不明確」などとして、請求を棄却しました。

これを不服として住民側は、11月1日、最高裁に上告したということです。

控訴審では、住民側が結審したあとに、2021年8月の豪雨の調査結果などを新たな証拠として提出し、審理の再開を求めていましたが、認められていませんでした。

 

石木ダム建設差止訴訟で住民側が上告

(NHK2021年1月02日 17時50分)https://www3.nhk.or.jp/lnews/nagasaki/20211102/5030013186.html

(映像あり)

長崎県川棚町で進められている石木ダムの建設に反対する住民などが長崎県と佐世保市に建設工事の差し止めを求めた裁判で、住民側は訴えを退けた2審の判決を不服として、2日までに最高裁判所に上告しました。
この裁判は、川棚町で建設が進められている石木ダムの建設に反対する住民などが、ふるさとで平穏に生活する権利が奪われるなどとして、建設工事などの差し止めを求めていたものです。
1審の長崎地方裁判所佐世保支部は訴えを退け、先月の2審の判決でも福岡高等裁判所は「住民が主張する平穏に生活する権利を侵害するおそれは認められない」として、住民側の訴えを退けました。
住民側の弁護士によりますと、この判決について、住民側のうち270人が、不服として2日までに最高裁判所に上告しました。
石木ダムの建設をめぐっては、国の事業認定を取り消すよう求める訴えも起こされましたが、住民側の敗訴が確定しています。

 

石木ダム訴訟 住民側が上告 /長崎

(毎日新聞長崎版 2021/11/2)https://mainichi.jp/articles/20211102/ddl/k42/040/581000c

県と佐世保市が川棚町に計画する石木ダム建設に反対し、周辺住民や支援者らが県と市を相手取って工事差し止めを求めた訴訟で、住民ら270人が1日、1審長崎地裁佐世保支部に続いて請求を退けた福岡高裁判決を不服として、最高裁に上告した。

住民らは、ダム建設により豊かな自然環境で生活する権利が奪われると主張したが、10月21日の高裁判決は「訴えは抽象的で不明確だ」として、住民側控訴を棄却した。

住民側が国の事業認定取り消しを求めた訴訟は昨年10月、住民敗訴が確定している。

〔長崎版〕

 

石木ダム訴訟、建設予定地の住民ら上告 「平穏に生活する権利」主張

(西日本新聞2021/11/2 6:00) https://www.nishinippon.co.jp/item/n/825504/

長崎県と佐世保市が計画する石木ダム建設を巡り、予定地の同県川棚町住民らが工事差し止めを求めた訴訟で、住民ら270人は1日、一審長崎地裁佐世保支部判決に続いて住民側の請求を退けた福岡高裁判決を不服として、最高裁に上告した。

10月21日の高裁判決は、「自己が選択した土地で継続的かつ平穏に生活する権利」などが侵害されるとの住民側の主張は「抽象的で不明確」などとして、控訴を棄却した。

(吉田真紀)

「今さらどこに出ていくの」ダム完成で水没する川原地区 半世紀続く住民たちの闘い【長崎発】

2021年11月1日
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長崎県の石木ダム予定地「川原(こうばる)地区」の現状を伝えるテレビ長崎の追跡ニュースを掲載します。

追跡ニュース 記者の目

「今さらどこに出ていくの」ダム完成で水没する川原地区 半世紀続く住民たちの闘い【長崎発】

(テレビ長崎2021年年10月31日 日曜 午後7:30) https://www.fnn.jp/articles/-/259673

 

長崎県内各地は、いま秋の収穫の時期を迎えているが、川棚町にある川原(こうばる)地区でもこのほど稲刈りが行われた。

初夏は蛍も舞う自然豊かでのどかな地区に、13世帯・約50人が暮らしている。
しかし、ここは長年ダム計画をめぐって県と地元住民が対立している場所だ。

緊迫感が漂う中にあって、親戚や家族総出で収穫作業を行う住民の思いを取材した。

ダム建設予定地に収穫の秋

JR川棚駅から車で10分ほど走った場所にある、石木ダム建設予定地。

ダム事業は、川棚川の水量の調節や佐世保市の水道水の確保のため1975年から始まった。
ダムによって水没する67戸のうち、54戸は移転交渉に応じたが、川原地区の住民たちはふるさとで暮らしたいと立ち退きを拒み続けた。

膠着(こうちゃく)状態が続く中、1982年に県が機動隊を導入して強制測量に踏み切ったことで対立は決定的となり、半世紀近くが過ぎてもその溝が埋まっていない。

1982年 強制測量県が機動隊を導入

だが、2019年には土地の明け渡しを求める裁決が出されたことで土地の所有権は国に移転し、県の行政代執行による強制収用の手続きも可能になった。

住民たちは今、厳しい状態に置かれている。

住民・岩永正さん:
そうですね。(国に)全部取られました

それでも、住民たちは米作りを続けている。

黄金色の米

住民・岩永正さん:
いや、もう昔から作り続けているからですよね。何十年も…。(水がきれいで)この辺でとれる米はおいしかとですよ、他の所に比べると

兼業農家の中島昭浩さんの田んぼには、毎年ふるさとを離れた家族や親戚が手伝いに来ている。

佐世保市在住・青木修さん:
私はここの長女の婿です。農家の農繁期というのは、田植えにしろ、稲刈りにしろ、家族・親戚みんなが集まって手伝いをする。コロナがなかったら、稲刈りが終わったら祝杯をあげて

家族・親戚総出で収穫作業

(Q.毎年、手伝いに?)
川棚町在住・前平佐登美さん:
はーい。お米もらっているので

(Q.こういう時に皆が集まる?)
川棚町在住・明時樹里さん:
そうなんです、これが大好きなんです。恒例なんです。6月は田植えだし。(ふるさとが)なくなって欲しくないですね。小さい頃から慣れ親しんできた所だし。住む所がなくなるんだよということを(皆に)知って欲しいですね

ダムが完成すると、ふるさとを失う住民たち。
工事現場に近い場所にテントを設け、交代で監視をしている。
納得のいく説明を知事に求めているが、対話は実現していない。

体を張って抗議  女性たちも別の場所で座り込みをしている。自分の時間を割き、体を張っての行動だ。

ダム建設で失うもの”…ダム小屋を守る女性たち

同じように、ふるさとを切に残したいと願う人がいる。

工事現場のすぐ近く、集落の入り口にダム小屋と呼ぶ小屋がある。46年前にダム反対の拠点として建てられた。

松本マツさん(94)。マツさんは、午前8時からお昼までダム小屋で過ごす。
マツさんは4世代・9人家族で暮らしていて、週に3回ここに通っている。

松本マツさん:
どうしてって?家ができた時から代々(46年間)先祖様が続けて来たから、ここを閉めるわけにはいかんですもん。1人でも今は来ております

これまで良き仲間がいたが、2人は先立ち、今はマツさんが1人でダム小屋を守りながら工事の動きをじっと見つめている。

「故郷を守る」仲間と 松本マツさん:
川原は住みよか所ですね。人の繋がりがよかですもんね。空気もきれいだし、何も言うことないですもんね(笑)今さらどこに出ていくんですか、ここを離れて

隣の部屋は、新しくギャラリーとして生まれ変わった。

川原地区の自然や暮らしを描いた絵が展示されている。
川原に住むイラストレーターの石丸穂澄さんが描いた作品で、ダム建設で失うものを絵に描いて訴えている。

ここを(人が来るような)話題の場にしないといけないかな。私も運動に加われるように。午前中はおばあちゃん(マツさん)、午後は私がいるようにして

マツさんをはじめ、皆でふるさとを守ろうとしている。
しかし、行政代執行という家屋を没収する強硬手段が想定されている。すでに2021年9月には、ダムの本体工事が始まった。

住民は工事差し止めを求める裁判を起こしたが、2020年の1審に続き、2021年10月の2審でも訴えは退けられた。

佐世保市在住・青木修さん:
寂しいというか、悲しいですよね。県が今後どのように出てくるか。代執行しようと思えばできる状態ですから。多分、今年か来年がヤマと思いますよ

2022年、稲刈りできるのかも分からない。
ダムの建設で得るもの、失うもの、豊かさとは何だろうか…?
川原地区の秋の風景は問いかけている。

(テレビ長崎)

建設進む「石木ダム」、二審も工事差し止め請求棄却 県に注文も

2021年10月22日
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石木ダム関連工事の差し止めを求めた訴訟の控訴審で、10月21日に福岡高裁の判決がありました。残念ながら、住民側の敗訴でした。

まったく無意味なダム建設なのですが、司法の壁は厚いです。

石木ダムの不要性は明々白々であるのに、司法は頑なに認めようとしません。本当に残念ですが、頑張るしかありません。

この判決についての記事とニュースを掲載します。

本判決でただ一つ注目すべきところは、1972年7月に地元住民(川原郷・岩屋郷・木場郷の各総代)と長崎県知事が、川棚町長を立会人として交わした覚書に言及していることです。

判決はこの覚書を取り上げて、

「3郷は長崎県知事を信頼し、川棚町長の協力を確信して、本件覚書に調印することを約束・・・そうであるにもかかわらず、未だ、本件事業につき地元関係者の理解が得られるには至っていない・・・県を始めとする本件事業の起業者には、今後も、本件事業につき地元関係者の理解を得るよう努力することが求められる」と述べています。(判決文 石木ダム差止控訴審判決文 2021年10月21日 16~17ページ)

控訴人側は、「私たちは,本判決に対して速やかに上告等の手続をするとともに,裁判外においても,違法な事業を中止させ,居住者らの人権を守るために,これまで以上に闘い続けることをここに宣言する。
国あるいは起業者である長崎県及び佐世保市は,この私たちの断固たる決意を真摯に受け止め,即座に,客観的に明らかに不合理である石木ダム事業計画を撤回していただきたい。」と、判決に対する声明「控訴審判決声明」を発表しています。

詳しくは石木川まもり隊ブログ、「福岡高裁、初めて覚書に言及!」http://ishikigawa.jp/category/blog/cat01/

をお読みください。

 

控訴棄却 「平穏生活権は不明確」と司法 住民側、上告を決意

(朝日新聞2021年10月22日09時30分)https://topics.smt.docomo.ne.jp/article/asahi_region/politics/asahi_region-ASPBP6TXHPBPTOLB00D

長崎県と佐世保市が計画する石木ダム(川棚町)事業の工事差し止めを求めた控訴審は、自分の選んだ土地で平穏に暮らすという住民の権利は「抽象的で不明確」と断じた長崎地裁佐世保支部の一審判決を踏襲して終わった。水は必要なのか、ダムがないと洪水を防げないのかといった点について司法は、またも判断を避けた。原告・弁護団は上告の意思を表明した。

福岡高裁の法廷。「各控訴をいずれも棄却する」――。そう告げて引きあげようとする裁判長の背に、傍聴席から「何を審理したんだ!」と声が飛んだ。控訴人席で背筋を伸ばして判決を待った岩下和雄さん(74)はその瞬間、背もたれに身を預けた。

判決では、平穏生活権を「抽象的で不明確、成立要件や法的効果も不明確」と退けた。さらに、住民側が8月の豪雨をもとに「100年に1度の大雨でも洪水は起きないと証明する新データが得られた」と、6月に結審した裁判の審理再開を裁判所に求めた申し入れには言及もしなかった。

その一方、従来の裁判ではほとんど触れられることのなかった1972年夏の「覚書」に言及。県は地元の了解なしでダムは造らないとするこの書面を水没予定の3集落と交わして予備調査を始めながら、建設可能と判断すると約束を反故(ほご)にして手続きを進めた。住民が「裏切り」の証拠として記憶する文書だ。

判決では、地元の理解はまだ得られていないとして覚書を踏まえ「今後も理解を得るよう努力することが求められる」と県に説いた。同時に、覚書で事業の継続は左右されないと釘を刺すことも忘れなかった。

判決言い渡し後の報告集会には長崎や福岡の支援者約60人が詰めかけた。水没予定の13戸は抗議の座りこみを続けているため、住民は岩下さんだけだった。「覚書を踏まえ、県には話し合いを求めていく。上告もする。だが、裁判の結果には左右されない。我々の戦いは司法の場だけではないのだから」と語った。

この日の控訴審判決を受け、中村法道知事は「第一審に引き続き、裁判におけるこれまでの県の主張が認められたものと受け止めている。石木ダム建設事業は、地域住民の皆様の安全・安心に直結する重要な事業であり、整備を急がなければならない。原告、控訴人は工事続行禁止を再度認めなかった司法判断を重く受け止めていただき、事業推進についてご理解とご協力いただきたい」とのコメントを出した。(原口晋也)

 

建設進む「石木ダム」、二審も工事差し止め請求棄却 県に注文も

(朝日新聞2021年10月21日 18時28分)https://digital.asahi.com/articles/ASPBP632ZPBPTIPE01H.html

長崎県と佐世保市が同県川棚町で建設を進める石木ダムをめぐり、反対住民や支援者ら約400人が関連工事の差し止めを求めた訴訟の控訴審で、福岡高裁(森冨義明裁判長)は21日、原告側の控訴を棄却する判決を言い渡した。

原告側は上告する方針。

原告側は、工事によってふるさとを奪われ、憲法で保障された「人格権」が侵害されると主張。

これに対して昨年3月にあった一審の長崎地裁佐世保支部判決は、原告側が主張する権利について「差し止めを求めうる明確な実態を有しない」として退けていた。

この日の控訴審判決も「権利の内容は抽象的で不明確である」と同様の判断を示した。

ただし被告の県などに対して「地元関係者の理解が得られるには至っておらず、県をはじめとする事業者には今後も理解を得るよう努力することが求められる」と注文もつけた。(布田一樹)

横断幕を先頭に福岡高裁へ向かう原告弁護団と支援者ら=2021年10月21日午後1時50分、福岡市中央区、溝脇正撮影>

福岡高裁前で石木ダム建設反対を訴える原告弁護団と支援者ら=2021年10月21日午後1時48分、福岡市中央区、溝脇正撮影

 

石木ダム差し止め訴訟 二審も住民敗訴、上告へ 「平穏生活権」認めず

(長崎新聞2021/10/22 10:00) https://nordot.app/824084266894704640?c=174761113988793844

控訴棄却の判決を受けて報道陣の取材に答える馬奈木原告弁護団長(左)と住民の岩下さん=福岡高裁前

長崎県と佐世保市が東彼川棚町に計画する石木ダム建設事業を巡り、水没予定地に暮らす反対住民らが、県と同市に工事差し止めを求めた訴訟の控訴審判決で、福岡高裁(森冨義明裁判長)は21日、請求を退けた一審長崎地裁佐世保支部の判決を支持し、原告の請求を棄却した。住民側は上告する方針。
昨年3月の一審判決は、住民が主張する「平穏生活権」は抽象的で不明確としていた。21日の控訴審判決もこれを踏襲。その上で、事業による権利や利益の侵害については、事業認定取り消し訴訟で訴えるべきと退けた。取り消し訴訟は昨年10月、最高裁で住民敗訴が確定している。一審に続き、利水、治水面のダムの必要性については判断を示さなかった。
一方で1972年7月、当時の久保勘一知事が住民に対し、着工前に地元の同意を得ると約束した覚書に言及。「(住民は)知事を信頼し、覚書を取り交わしたが、いまだ地元関係者の理解を得るには至っていない」と指摘し、県と同市には「地元関係者の理解を得るよう努力することが求められる」と記した。
住民側は、川棚川流域に8月中旬に降った大雨のデータを基に、県の治水計画の問題点を指摘した専門家の論考を、結審後の9月に高裁へ提出。弁論の再開を求めていたが、採用されなかった。
原告住民で石木ダム建設絶対反対同盟の岩下和雄さん(74)は「弱い立場の住民ではなく行政の側に立った裁判」と批判し、上告する方針を示した。中村法道知事と佐世保市の朝長則男市長はそれぞれに「主張が認められたものと受け止めている」とするコメントを出した。

 

住民の願い、また届かず 石木ダム差し止め訴訟 「理由教えて」続く抗議

(長崎新聞2021/10/22 09:50) https://nordot.app/824080387079798784?c=174761113988793844

石木ダム建設工事現場で抗議の座り込みを続ける住民=川棚町

「理由を教えて」「不当判決だ」-。法廷を立ち去る裁判官の背中に傍聴席から不満の声が飛んだ。石木ダム水没予定地の住民らが、長崎県と佐世保市に工事の差し止めを求めた訴訟で、福岡高裁は21日、住民側の控訴を退けた。県が9月に本体工事に踏み切り、ますます混迷を深める中、古里に住み続けたいという住民たちの願いは、またも聞き入れられなかった。
原告住民13世帯を代表し1人で高裁に乗り込んだ岩下和雄さん(74)は短い判決を聞き終えると、硬い表情で出てきた。厳しい結果を予想していたが「(高裁が)県に話し合いを促してくれるのではないかという期待もあった」。中村法道知事との対話は2年以上実現せず、本体工事着手で県との溝はさらに深まった。
控訴審では、早期の結審を望む県市側の姿勢が目立った。原告側は6月の結審後、8月中旬に降った大雨のデータを「新証拠」に、弁論再開を求めたが、裁判所から返答はなかった。「結果は最初から決まっていたのでは」との疑問がくすぶる。「腹立たしいが、めげることなく反対を訴え、闘い続けたい」。報告集会で岩下さんが言葉に力を込めると、支援者から拍手が起こった。
この日も川棚町のダム建設予定地では、住民が抗議の座り込みを続けていた。「判決をみんなで聞きにいきたいがここを離れられない」と岩下すみ子さん(72)。当初は大勢でバスに乗り合わせ、傍聴に出向いていたが、工事が加速。業者が休む日祝日を除き、2カ所で早朝から夕方まで交代で待機する。
控訴棄却の知らせを受け、「一度くらいは『勝訴』と手を上げて喜びたい。こうやって座り込みながら老い続けていくのかな」と肩を落とした。
49年前、久保勘一知事は「地元の同意を得た後(工事に)着手する」と約束した。判決はこれが実現していないと指摘し、司法判断として初めて県側の不作為に言及した。口頭弁論で約束の効力を訴えた住民の石丸勇さん(72)は「裁判所が少しは配慮してくれたのだろうが、棄却だから意味がない。いくら裁判所が話し合いを促しても、県はダムの必要性ではなく、生活再建についてしか話さないから、私たちとはかみ合わない」と話した。

 

 長崎・石木ダム差し止め2審も認めず 住民側の控訴棄却

(毎日新聞2021年10月21日) https://mainichi.jp/articles/20211021/k00/00m/040/195000c

石木ダムの本体部分となる山を掘削するパワーショベル(中央奥)と水没予定地の住民が建てた団結小屋=長崎県川棚町で2021年9月8日午後3時20分、綿貫洋撮影

長崎県川棚町で建設が進む石木ダムを巡り、水没予定地の住民や支援者ら403人が建設主体の県と佐世保市に工事差し止めを求めた控訴審の判決が21日、福岡高裁であり、森冨義明裁判長は差し止めを認めなかった1審の長崎地裁佐世保支部判決(2020年3月)を支持し住民側の控訴を棄却した。

住民側は最高裁に上告する方針。

住民側は利水と治水の両面で必要性がないダム事業で故郷を奪われるのは人格権などの侵害だと主張していた。

高裁は住民が侵害されると訴えた平穏生活権などが「抽象的で不明確」とし「(住民は)差し止めを求めうる明確な実態を有しない」と判断した1審判決を支持。

差し止めの理由にはならないと述べた。

住民側は判決後に集会を開き、水没予定地に住む岩下和雄さん(74)が「本当に腹立たしい。めげずに闘い続ける」と話した。【平塚雄太】

 

石木ダム訴訟 「国民に背向けた 行政のいいなり」 2審も敗訴、反対住民側憤り /長崎

(毎日新聞長崎版2021/10/22) https://mainichi.jp/articles/20211022/ddl/k42/040/372000c

「不当判決だ」。

控訴棄却の判決が言い渡されると、法廷には住民側の叫び声が響いた。川棚町で建設計画が進む石木ダムを巡り、水没予定地の住民らが建設主体の県と佐世保市に工事差し止めを求めた訴訟の控訴審判決で、福岡高裁は21日、1審に続き住民側の訴えを退けた。

住民側の馬奈木昭雄弁護団長は判決後、「裁判所は国民に背を向けた」と非難し、「論理が破綻している判決で、最高裁で戦っておかしさをはっきりさせる」と上告する方針を明らかにした。

住民側は佐世保市の水需要が減少し、治水面からもダム建設の必要はないと主張。8月の大雨でも安全に水が流れ、なお河川に余力があったとする専門家の検証結果を9月に高裁に提出し、追加の弁論再開を求めたが認められなかった。

判決後、住民側は福岡市内で集会を開き、水没予定地に住む岩下和雄さん(74)は「きちんと見ればダムはいらないことがわかる。裁判所は行政のいいなりか」と憤った。

知事「主張認められた」

判決を受け、中村法道知事は「県の主張が認められたと受け止めている。石木ダムの早期完成に向けて事業の推進に努める」とのコメントを発表した。【平塚雄太】

〔長崎版〕

 

 【長崎】石木ダム工事差し止め訴訟 二審も請求棄却

(長崎文化放送2021/10/21(木) 20:13)https://news.yahoo.co.jp/articles/bfdba24bb0d0c9011b3241d9fbb91c223248ee56

(映像あり)

長崎県と佐世保市が東彼・川棚町に建設する石木ダムをめぐり反対する地権者らが工事の差し止めを求めた裁判の控訴審で、福岡高裁は一審判決を支持し、訴えを棄却しました。

裁判は水没予定地の住民らが長崎県と佐世保市に工事の差し止めを求めたもので、一審の長崎地裁佐世保支部は住民側が訴えた「良好な環境で生活する権利」は工事差し止めの根拠にならないとして請求を棄却、原告は控訴していました。

21日の判決で福岡高裁の森冨裁判長は一審を支持し、住民らの訴えを棄却。

原告側の馬奈木弁護士は「最高裁で闘う」と話し上告する考えを示しました。

判決を受け長崎県の中村知事は「長崎県の主張が認められたものと受け止めている」として住民らに司法判断を重く受け止め、事業の推進に理解と協力を求めました。

 

石木ダム工事差し止め、二審も認めず 建設妥当性触れず住民敗訴

(西日本新聞2021/10/21 20:36)  https://www.nishinippon.co.jp/item/n/819701/

判決後の集会で石木ダム建設反対の思いを語る原告の岩下和雄さん(右)=21日午後、福岡市

福岡高裁(略)

長崎県と佐世保市が計画する石木ダム建設を巡り、予定地の同県川棚町住民ら約400人が工事差し止めを求めた訴訟の控訴審判決で、福岡高裁は21日、請求を退けた一審長崎地裁佐世保支部判決を支持し、住民側の控訴を棄却した。住民側は上告する方針。

判決で、森冨義明裁判長は「自己が選択した土地で継続的かつ平穏に生活する権利」などが侵害されるとの住民側の主張は「抽象的で不明確」と指摘。「社会生活上受忍すべき限度を超えた生活妨害などがあればともかく、事業自体が不合理なことなどを理由に、工事の差し止めを請求できない」と判断した。一方、県などには「地元関係者の理解を得るよう努力が求められる」と付言した。ダム建設の妥当性には触れなかった。

石木ダムは佐世保市の水不足解消と治水を目的として、1975年に国が事業採択。水没予定地の13世帯が用地明け渡しを拒んでいるが、2019年に所有権が国に移り、家屋などの強制撤去が可能な状態になっている。県などは9月、ダム本体の工事に着手した。住民らが国に事業認定取り消しを求めた訴訟は昨年10月、最高裁で住民側敗訴が確定している。(吉田真紀)

 

 石木ダム建設差し止め控訴審 訴えを棄却

(長崎国際テレビ2021/10/21(木) 19:10)https://news.yahoo.co.jp/articles/9e3fad183c343045e715262ffc59c1b3b5546dbd

石木ダム建設に反対する住民らが県と佐世保市に対して工事の差し止めを求めた裁判の控訴審が開かれた。福岡高裁は一審の長崎地裁佐世保支部の判決を支持し、原告の訴えを棄却した。 訴えを起こしているのは石木ダム建設に反対する住民や支援者約400人。石木ダム建設事業は利水・治水の両面において必要性がなく、住民の平穏に生きる権利を侵害するとして工事の差し止めを求めている。一審の長崎地裁佐世保支部は認めるに足る証拠がないとして原告の訴えを退けていた。21日控訴審判決で福岡高裁はダ ムの建設は洪水の調整などを目的とするものであって、「住民が平穏に生きる権利が侵害されるとは認められない」として一審判決を支持。原告の訴えを棄却した。一方で、県に対しては地元住民らの理解を得るよう努力することが求められるとしている。反対住民らは8月の豪雨から「100年に1度の大雨が降っても、洪水は起きないとするデータ」が得られたとして結審後の9月、弁論再開を申し入れていたが、審理されることはなかった。原告側は「事実を見て判断していない」として上告する方針。一方中村知事は「引き続き県の主張が認められたものと受け止める。早期完成に向け佐世保市、川棚町と一体になって事業を推進したい」とコメントを発表した。

 

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