水源連:Japan River Keeper Alliance

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事務局からのお知らせ

八ッ場ダム建設工事の事業認定申請に対する意見の提出について

国土交通省関東地方整備局は八ッ場ダム建設工事に関する事業認定申請を4月10日に発表しました。https://suigenren.jp/news/2015/04/11/7154/
この申請を国土交通大臣が認定し、事業認定の告示が行われると、八ッ場ダムの水没予定地などの事業用地の強制収用が可能になります。
この事業認定申請に対しては、どなたでも八ッ場ダム事業の是非、問題点についての意見書を提出し、公聴会の開催を請求できます。
八ッ場ダムの事業認定申請書等の公告・縦覧が4月13日から長野原町役場で始まりました。
公告・縦覧期間は4月27日までの2週間となっており、この間に意見書を提出し、公聴会の開催を請求しなければなりません。
詳しくは、八ッ場あしたの会のホームページ http://yamba-net.org/ をご覧ください。
事業認定申請書、意見書提出や公聴会開催請求の方法・提出先は、同会の http://u111u.info/kkDb  をご覧ください。
意見書の作成例も 同会の http://u111u.info/kkDf  に掲載されています。
水源連の嶋津が提出した意見書は 八ッ場ダム事業認定申請への意見書(嶋津暉之) のとおりです。
是非、多くの方が意見書の提出や公聴会の開催請求を行っていただきたいと思います。

水循環基本計画(原案)に関する意見の募集(内閣官房水循環政策本部事務局)

2015年4月20日
カテゴリー:
昨年4月2日に水循環基本法が公布されました。
http://www.mlit.go.jp/common/001048585.pdf
水循環政策本部事務局(国交省水管理・国土保全局水資源部の職員が兼務)が
水循環基本計画(原案)に関する意見の募集を行っています。
水循環基本計画は水循環基本法に基づき、水循環に関して実施する施策についての計画です。
しかし、水循環基本法も水循環基本計画(原案)も中身を見ると、総花的で、具体性が乏しく、今の水行政がどのように変わっていくかのイメージを描くことできません。
私(嶋津)はこのままでは水行政は何も変わらないことを危惧して、意見を提出しました。水循環基本計画(原案)に対する意見(嶋津暉之)のとおりです。
皆様もそれぞれの観点から水循環基本計画(原案)に対する意見を提出していただければと思います。
内閣官房水循環政策本部事務局のHP
水循環基本計画(原案)に関する意見の募集について http://search.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=060100957
平成27年4月15日
このたび、「水循環基本法(平成26年法律第16号)」の成立に伴い、同法第十三条に基づき、水循環に関する基本的な計画(以下、「水循環基本計画」という)の策定を行っています。
つきましては、「水循環基本計画(原案)」について、下記の意見募集要領にて、広く国民の皆様から、本件に関する御意見を募集いたします。
○ 意見募集要領(PDF形式:103KB) http://www.kantei.go.jp/jp/singi/mizu_junkan/pdf/h270415_1.pdf
○ 意見募集対象   「水循環基本計画(原案)」(PDF形式:512KB) http://www.kantei.go.jp/jp/singi/mizu_junkan/pdf/h270415_2.pdf
○ 意見募集期間   平成27年4月15日(水)から平成27年4月28日(火)まで(必着)
ご意見はこちらからhttp://search.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=060100957

直轄ダム、水資源機構ダム、補助ダムの各ダムの予算の推移(2009~2015年度)

2015年4月15日
カテゴリー:

直轄ダム、水資源機構ダム、補助ダムの各ダムの予算の推移はまとめてみました。

平成21年度から25年度(2009~2015年度)までの毎年度の予算です。

直轄ダム、水資源機構ダム 直轄水機構ダム予算の推移2009-2015

補助ダム 補助ダム予算の推移2009-2015

「荒川河川整備計画(骨子)」に対する意見

2015年4月14日
カテゴリー:

関東の荒川で「河川整備計画(骨子)」に対する意見募集が行われています。

意見募集要領は関東地方整備局のHP http://www.ktr.mlit.go.jp/river/shihon/river_shihon00000246.html に掲載されています。
提出期限は4月21日(火)までです。
意見提出様式も掲載されています。
荒川の概要については荒川河川整備計画有識者会議の配布資料 http://www.ktr.mlit.go.jp/river/shihon/river_shihon00000247.html に多少の説明があります。
多くの方が荒川河川整備計画に対して意見をどんどん出していくことが必要ですので、是非、意見を提出していただきたいと思います。
参考にしていただくため、荒川河川整備計画の三つの問題(高規格堤防の問題、中流部の洪水調節池増設の問題、川の自然の回復)について提出した意見書を掲載します。
その1 (高規格堤防問題) 荒川河川整備計画骨子への意見(嶋津)その1
その2 (中流部の洪水調節池増設の問題) 荒川河川整備計画骨子への意見(嶋津)その2
その3 (川の自然の回復) 荒川河川整備計画骨子への意見(嶋津)その3

戦略的環境アセスメントとダム(秋田の鳥海ダムを例にとって)

秋田の直轄ダム「鳥海(ちょうかい)ダム」に関連して、ダム事業の環境アセスについての情報を掲載します。

環環境アセスメントはアワセメントと揶揄されるように心もとないものですが、環境アセスメントの制度そのものは次第に整備されてきました。

ダム事業の関係ではまず、1978年に「建設省所管事業に係わる環境影響評価に関する当面の措置方針について」(1978年建設省事務次官通達)が出て、いわゆる通達アセスがはじまりした。

1984年には「環境影響評価の実施について」が閣議決定され、通達アセスから閣議アセスになりました(公布日1985年10月)。

さらに、1997年6月に「環境影響評価法」が成立して、環境影響評価法によるアセスがはじまりました(1997年12月から施行)。

次に、欧米では実施されている戦略的環境アセスを導入するため、環境影響評価法が2011年4月に改正されました(2013年4月から施行)。

戦略的環境アセスは「計画段階配慮」という表現になりましたが、事業計画の内容が固まる前の早い段階(位置や規模等の検討段階)、すなわち、事業実施段階に至るまでの意思形成過程の段階(戦略的な段階)で行う環境アセスメントです。

環境の観点から代替案との比較を行いながら、環境への影響が少ない事業となるよう検討を行い、その結果を公表することを義務づけたものです。

このように制度が整備されてきたのですが、どの段階のアセスを適用したかはダムによって異なっています。

八ッ場ダムを例にとると、はるか昔、1985年12月に建設省の通達に基づく環境アセスメントを行っただけです。1985年12月は上記の閣議アセスがすでに動き出していましたが、アセスの着手時にはまだなかったということでしょうか、八ッ場ダムは通達アセスで終わらせています。そして、環境影響評価法の施行時にはダム基本計画がすでに策定(1986年)されていたという理由で、環境影響評価法に基づくアセスをパスしています。

八ッ場ダムのように最近になって動き出している事業が30年も前の、しかも初期段階のアセス制度(通達アセス)による環境アセスだけで終わりというのは無茶な話だと思います。

ただし、八ッ場ダム事業は事業費がふんだんにあるので、環境調査に多額の予算を付けて、調査会社にものすごいボリュームの仕事を発注し続けています。
一方、秋田の鳥海ダムはダム検証が始まるまでは半分寝ているようなダムで、ダム検証で動き出したような感じのダムです。2013年8月にダム検証のゴーサインが出ました。

総貯水容量2760万㎥の多目的ダムの計画です。

現在、環境影響評価が行われ、4月9日まで方法書についてのパブコメが行われました。

鳥海ダムはこれから環境アセスを行うのですから、最新の制度を適用しなければならないのであって、上記の戦略的環境アセスを実施しなければならないはずです。

ところが、すでに河川整備計画が策定されている場合は、それを戦略的環境アセスの結果を見なすということで、このアセスをパスしてしまいました。

2006年3月末に策定された子吉川水系河川整備計画は治水面で鳥海ダムを位置づけただけであって、環境面の検討は何もしていません。

それを戦略的環境アセスとみなすということですから、こちらも無茶苦茶です。

地元・由利本荘市の「鳥海ダムと市民生活を考える会」が4月9日、パブコメでこの問題を追及する意見書を提出しました。

水源連も意見書を提出しました。子吉川水系鳥海ダム建設事業に係る環境影響評価方法書に関する意見書(嶋津)

このように八ッ場ダムも鳥海ダムも、環境アセスにおいてまったく理に合わない話が罷り通っているのです。

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