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滋賀・大戸川ダム建設凍結解除へ 治水効果の検証課題

2021年4月22日
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1淀川水系の大戸川ダムの凍結解除についての記事を二つ掲載します。

4月18日の記事で宮本博司さんが「大戸川ダムの治水効果は限定的だ」と指摘する。「整備局は計画高水位を1センチでも超えると危険というが、大阪市内でも堤防の上端までまだ3.2メートルの余裕がある。1080億円かけたダムで20センチの水位を下げることにどれだけ意味があるのか」と語っています。

その通りです。無意味なダムがまた推進されようしています。

そのように無意味なダムを推進しているのが4月19日の記事にある三日月大造・滋賀県知事です。このような人が2009年からの民主党政権でダム検証担当の国土交通省政務官でした。

 

滋賀・大戸川ダム建設凍結解除へ 治水効果の検証課題

(日本経済新聞2021年4月18日 4:00)https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUF121600S1A410C2000000/?unlock=1

建設計画が2度にわたって凍結された大戸川(だいどがわ)ダム(大津市)が再び凍結解除に向けて動き出した。相次ぐ豪雨災害を受け、地元の滋賀県など大戸川を含む淀川水系の流域6府県すべてが容認に回った。下流の大阪や京都での氾濫を防ぐ役割も期待されるが、事業を進めるには治水効果の十分な検証が欠かせない。

「大戸川ダムの整備を行う」。国が示した112ページに及ぶ「淀川水系河川整備計画(変更原案)」には2009年の整備計画にはなかった文言とともに、大戸川ダムの概要などを記した図が加えられた。河川整備計画に総事業費1080億円にのぼるダム建設を明記する変更手続きが進む。

淀川水系は瀬田・宇治川、木津川、桂川の3本の大きな支流が京都府内で一度に合流し、大阪湾に注ぐ。国が多目的ダムとして大戸川ダムの建設を計画したのは1968年だが、2005年に水需要の減少で計画がストップした。07年に治水専用ダムに転換する原案が出された後、全国的に公共事業に対する厳しい見方が強まった。08年に大阪、京都、滋賀、三重の4府県知事が建設反対で合意すると、翌年にダム本体工事の2度目の凍結が決まった。

今回の凍結解除への転換点は滋賀県が18年に立ち上げた「今後の大戸川治水に関する勉強会」だ。三日月大造知事は「水害の頻発に加え、県議会から(ダム着工を求める)決議もあり、次の段階の対策を考えるべき時期だった」と振り返る。勉強会は想定を上回る豪雨に対して大戸川流域の被害軽減や琵琶湖の水位上昇の抑制に、ダムは有効と結論づけた。

三日月知事は民主党の衆院議員だった際、「コンクリートから人へ」と訴えた同党政権の国土交通副大臣として全国のダム事業の検証に関わった。「すべてのコンクリートがダメなのではなく、ダム事業を中止にする基準と手続きをつくることが使命だった。検証して必要なら進めるべきだ」と説明する。

近畿地方整備局は20年7月、大戸川ダムの治水効果の試算を示した。13年の台風18号と同等の豪雨があった場合、大戸川ダムがあれば大阪府枚方市の地点で淀川の水位を20センチ低下させる効果があり、洪水のリスクが下がると試算。一方で淀川が大阪市内で決壊すれば9兆円、京都市内なら3兆円の被害が見込まれるとした。これを受けて大阪府や京都府が建設容認に転じた。

ただ異論も根強い。かつての淀川河川事務所長で、国の第三者機関の淀川水系流域委員長も務めた宮本博司氏は「大戸川ダムの治水効果は限定的だ」と指摘する。「整備局は計画高水位を1センチでも超えると危険というが、大阪市内でも堤防の上端までまだ3.2メートルの余裕がある。1080億円かけたダムで20センチの水位を下げることにどれだけ意味があるのか」。堤防には上端まで浸水対策が施してあり、堤防は容易には決壊しないという意見だ。

近畿整備局が3月末に予定した6府県での公聴会のうち、通常通り開かれたのは滋賀のみ。大阪と京都は新型コロナウイルスのためオンラインで開催。他の3県では公述人の応募がなく開かれなかった。コロナ禍が議論の制約となるなか、河川整備計画の変更に向けて着々と手続きが進む。

近年水害が相次ぎ、濁流がまちをのみ込む光景は大きな衝撃を与える。ただ多大な税金をつぎ込む公共事業を進める以上、慎重な議論が求められる。科学的な根拠を誰にでも分かるようにかみ砕いて、幅広く議論する姿勢まで押し流されてはいけない。

(大津支局長 木下修臣)

 

 

滋賀・三日月知事「大戸川ダム、琵琶湖などに治水効果」

(日本経済新聞2021年4月19日 4:00) https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUF144L70U1A410C2000000/?unlock=1

(写真)インタビューに答える滋賀県の三日月大造知事

滋賀県の大戸川(だいどがわ)に治水ダムを整備する国の計画が凍結解除に向かって動き出した。転換点になったのは同県の「今後の大戸川治水に関する勉強会」が同ダムに一定の治水効果があると認めたことだった。三日月大造知事に検証の経緯やダムの必要性を聞いた。

――3年前に大戸川ダムを検証する県の勉強会を開いた理由は何ですか。

「全国各地で水害が頻発しており、治水対策の見直しは避けられない。2008年に滋賀や大阪、京都、三重の当時の知事が大戸川ダムの建設凍結で合意したとき、ダムよりも優先すべきだとした淀川流域の改修工事も進んできた。県議会からも(早期着工を求める)決議があり、次の段階の治水を考えるべき時機が来ていた」

――大戸川ダムが必要な理由は何ですか。

「勉強会では学識経験者を招き、13年の台風18号や西日本、九州北部などで起きた4つの豪雨を当てはめて検証した。大戸川流域では氾濫を抑制したり、遅らせて避難の時間を稼いだりする効果が確認できた。琵琶湖の水位上昇を抑える効果もある。大戸川ダムに水をためられれば、下流にある天ケ瀬ダム(京都府宇治市)の貯水量に余裕ができ、琵琶湖からの水を流しやすくなる。ダムの治水効果は小さくなく、ソフト対策と組み合わせていくべきだと結論づけた」

「琵琶湖の出口である瀬田川の洗堰(あらいぜき)を豪雨時に閉めることは、滋賀県民にとって相当なストレスだ。下流の洪水を防ぐためと言っても、琵琶湖に流れ込む多くの河川の水があちこちであふれる。17年の台風21号のときも(国が)洗堰を1時間半にわたって全閉操作し、琵琶湖の水位が基準水位から64センチも上がった。近江大橋から見ていて琵琶湖の形がいつもと違うと感じた」

――民主党政権で国土交通副大臣などを務めた際、ダム事業の見直しにどう関わりましたか。

「当時はマニフェストに八ツ場ダム(群馬県)や川辺川ダム(熊本県)を中止すると書いて国民の信任を得た。ただ100以上あるダム事業を中止するには理屈に基づく検証がいる。河道の掘削や堤防のかさ上げなど、ダム以外の方法を含めて複数案を比較した。時間や財政の視点も加えた。その結果、継続したものもあれば、中止も事業縮小もあった」

「『コンクリートから人へ』というキャッチフレーズは子ども手当や高校無償化の財源を捻出するために予算を振り向けるという意味だ。すべてのコンクリートがダメなのではなく、ダム事業を中止する基準と手続きをつくることが私の使命だった。私自身、民主党政権時から大戸川ダムに予断をもっていたわけではない。手続きに従って検証し、必要となれば進めるべきだ」

――河川整備計画にダム建設が明記されたとしても、調査・設計に4年、建設に8年かかる見通しです。

「大きな事業、特に大戸川ダムのように複雑な経緯を持つ事業は丁寧に手続きを進めるべきだ。だが、必要と言っている側からすると早く進めてほしい。豪雨は待ってくれない。遅れれば遅れるほど、災害リスクにさらされる期間は長くなる。駅伝のたすきと同じで、県政を任された期間に一歩でも前進する。ダムですべてが解決するわけではないが、必要なものはできるだけ早く備えておきたい」

(聞き手は大津支局長 木下修臣)

石木ダム 付け替え道路工事 「強行」と抗議文 市民団体が県に提出 

2021年4月5日
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石木ダムの付け替え道路工事の「強行」への抗議文を市民団体が長崎県に提出しました。その記事とニュースを掲載します。

 

石木ダム「工事強行に抗議」 市民団体

(朝日新聞2021年4月1日 10時00分)

 

 石木ダム 付け替え道工事 「強行」と抗議文 市民団体が県に提出

(長崎新聞2021/4/1 12:12) https://this.kiji.is/750191782660833280?c=39546741839462401

石木ダム建設に反対する長崎市の市民団体「石木川の清流とホタルを守る市民の会」の西中須盈(みつる)代表世話人ら11人が31日、県庁を訪れ、県が県道付け替え道路工事を「強行」しているなどとして、中村法道知事宛の抗議文を提出した。
4月1日付で県河川課長に就く同課の松本憲明企画監らが対応した。同団体は昨年5月と12月、工事を中断し地元住民との公開討論会を開くよう求める質問状を提出。求めた文書回答がないなどとして抗議した。
メンバーらは「住民の平穏な生活を奪っている」「(石木ダムが計画された)50年前とは状況が変わっている。一度立ち止まるべき」などと主張。松本企画監は「意見は知事に伝えたい」と答えた。

 

石木ダム本体工事 2020年度内着工せず 中村知事は話し合い模索

(長崎新聞2021/4/1 13:00) https://this.kiji.is/750193629933125632?c=174761113988793844

付け替え道路工事現場で座り込みを続ける反対住民ら=31日、川棚町

長崎県と佐世保市が東彼川棚町に計画する石木ダム建設事業で、県は31日、2020年度に予定していた本体工事の年度内着工を見送った。ダム本体両端上部の斜面を掘削する工事で、昨年12月に本体工事として初の入札を実施。測量など準備を終えているが、反対住民との話し合いを模索する中で着工に至っていない。3月26日までとしていた工期は既に6月末まで延長している。
同事業では全用地の所有権が県市に移っている。水没予定地に暮らす13世帯の反対住民の家屋を強制撤去する行政代執行も可能だが、中村法道知事は「円満に土地を明け渡してもらうのが最善」として話し合いを模索。年度内着工について「住民は話し合いの前提として工事の中断を求めている。そういった状況などを総合的に考慮しながら判断していく」としていた。
県は話し合いに向けて検討しているが、めどはついていない。建設予定地では、工期を6月末まで延長した県道付け替え道路工事が続く。31日も反対住民らが抗議の座り込みをした。
県は座り込み場所の周辺約140メートルの区間を避けて工事を進めていたが、2月に入って動きが活発化。土のうや柵を設置して住民らの重機への接近を防ぎ、座り込み場所を両側から挟み込む形で徐々に盛り土作業を進めた。座り込み場所は10メートルほどに狭まっている。
夜遅くまで現場に待機する日もあり、住民らの顔には疲労の色もにじむ。岩本宏之さん(76)は「本体工事に入ろうが、付け替え道路を進めようが、私たちが住んでいる限りダムは完成しない。力と脅しでしか解決できない公共事業があっていいのか」と話した。

 

「住民との対話を事実上拒否している」石木ダム建設に反対する市民団体が長崎県知事宛てに抗議の声明文

(テレビ長崎 2021/03/31 20:21)https://www.msn.com/ja-jp/news/national/%E4%BD%8F%E6%B0%91%E3%81%A8%E3%81%AE%E5%AF%BE%E8%A9%B1%E3%82%92%E4%BA%8B%E5%AE%9F%E4%B8%8A%E6%8B%92%E5%90%A6%E3%81%97%E3%81%A6%E3%81%84%E3%82%8B-%E7%9F%B3%E6%9C%A8%E3%83%80%E3%83%A0%E5%BB%BA%E8%A8%AD%E3%81%AB%E5%8F%8D%E5%AF%BE%E3%81%99%E3%82%8B%E5%B8%82%E6%B0%91%E5%9B%A3%E4%BD%93%E3%81%8C%E9%95%B7%E5%B4%8E%E7%9C%8C%E7%9F%A5%E4%BA%8B%E5%AE%9B%E3%81%A6%E3%81%AB%E6%8A%97%E8%AD%B0%E3%81%AE%E5%A3%B0%E6%98%8E%E6%96%87/ar-BB1f9Lpo?ocid=BingNewsSearch

 

© テレビ長崎

長崎県と佐世保市が関連工事を進めている石木ダムについて、市民団体が抗議の声明文を知事に提出しました。

長崎県庁を訪れたのは、「石木川の清流とホタルを守る市民の会」です。

東彼・川棚町では、ダム建設に伴って水没する県道の付け替え道路の工事が進められています。

住民などの座り込みで工事は完了しておらず、長崎県は工期の延長を決めています。

市民団体は「住民との対話を事実上拒否し続け、工事を強行している」として、中村 知事に対する抗議の声明文を提出しました。

石木川の清流とホタルを守る市民の会 西中須 盈 代表世話人 「(長崎)県知事は石木ダム事業を見直す勇気をもってほしい」

応対した長崎県河川課の担当者は、「意見は知事に伝え、回答するかどうかも含め検討する」と答えるにとどめました。

大戸川ダム 河川整備計画 住民側から賛否の声 大津で公聴会 /滋賀

2021年3月31日
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3月27日、大戸川(だいどがわ)ダムの建設を明記した河川整備計画の変更原案についての住民公聴会が開かれました。その記事とニュースを掲載します。

 

大戸川ダム 河川整備計画 住民側から賛否の声 大津で公聴会 /滋賀

(毎日新聞 2021/3/28 滋賀版)https://mainichi.jp/articles/20210328/ddl/k25/010/195000c

国土交通省近畿地方整備局は27日、国が建設を凍結した淀川水系・大戸川(だいどがわ)ダム(大津市)の建設を明記した河川整備計画の変更原案についての住民公聴会を滋賀県と大阪府で開いた。滋賀会場となったピアザ淡海(大津市におの浜1)では同市在住の6人が登壇し、ダム建設の賛否や、治水対策に対する考え方を述べた。

大戸川近くに住む70代男性は「浸水被害を受ける地域住民が安心して眠れるように大戸川ダムの整備を強く要望する」と主張。「気候変動は各地で水害リスクを高めており、ダムを根幹に据えた治水対策が必要だ」などの意見も上がった。

一方、別の男性は「既存のダムを有効活用することで、素早く安価に洪水調節ができる。特に変更原案では、ダムの凍結を解除する理由と既存ダムの有効活用についての説明が不十分だ。住民の意見を踏まえて議論を深めてほしい」と求めた。「事業費1080億円をかけても微少な効果しかない。ダムがあることで安心してしまい、容量を超えた場合に危険だ」との意見もあった。

近畿地整は31日までパブリックコメントを受け付けている。有識者による淀川水系流域委員会での議論を経て、最終的には流域の6府県知事の意見を確認し、計画を正式に変更する。変更後、詳細な地質調査や設計などを行うのに4年、ダム工事に着工してから完成まで更に8年ほどかかる見通しだという。【諸隈美紗稀】

 

大戸川ダム 住民公聴会/滋賀

(BBC びわ湖放送 2021/3/27(土) 18:36)https://news.yahoo.co.jp/articles/e3b0b96c9547e1542c7bc9c4172293e056ece95c

大津市の大戸川(だいどがわ)ダム建設について、地域住民らの意見を聞く公聴会が開かれました。

大戸川ダムは2008年、当時の滋賀県の嘉田知事らによる建設中止の求めにより、国が事業を停止しています。しかし、近年の豪雨災害頻発などを受け、今年2月、大戸川を含む淀川水系一円を対象とした国の整備計画の変更が確認され、大戸川ダムの整備が再浮上しています。公聴会はそれを受けて開かれたもので、大戸川の近隣住民ら6人が推進、または慎重の立場から意見を述べました。

国は今後、こうした住民のほか学識者らの意見も聞き、計画の変更案をまとめるとしています。

 

 滋賀・大戸川ダム 地元で公聴会 住民らから賛否の声

(読売テレビ2021/3/27(土) 17:43)https://news.yahoo.co.jp/articles/83329f7cbda09657af14d98f26b1eab3f200f349

建設が凍結されている滋賀県の大戸川ダムを巡り、一転して整備を進める方針を盛り込んだ整備計画について住民に意見を聞く公聴会が27日、同県で開かれた。

大津市の大戸川ダムの建設は、13年前に凍結されていたが、頻発する豪雨災害などを受けて先月、国と流域の6府県が、凍結を見直すことで合意した。

滋賀県で開催された公聴会では、ダムの整備方針が盛り込まれた計画が示され、住民からは「地域の暮らしと命、豊かな自然を守るため」として、早期の着工を求める意見や、効果が極めて限定的であるとして、整備に反対する意見などが述べられた。  国は専門家の意見も踏まえて今後、計画を練り直し、6府県の知事に提示する方針だ。

 

ム整備案に住民賛否 淀川水系の大戸川ダム、国交省が滋賀で公聴会

(京都新聞2021年3月28日 13:00) https://www.kyoto-np.co.jp/articles/-/537696

河川整備計画変更原案への意見を述べる住民(27日午後、大津市におの浜1丁目・ピアザ淡海)

国土交通省近畿地方整備局は27日、大戸川ダム(大津市)整備を盛り込んだ淀川水系河川整備計画の変更原案について住民から意見を聴く公聴会を、大津市のピアザ淡海で開いた。6人の公述人が意見を述べ、豪雨対策として同ダムの早期着工を求める立場と、ダムの治水効果を疑問視する立場の両論が出された。

公聴会は河川法に基づく手続きで、21人が傍聴した。公述人のうち大津市の70代男性は、大戸川流域では2013年の台風18号で橋の流出や道路崩壊などの被害が生じたとし「一刻も早く枕を高くして眠れるよう、ダム整備を強く望む」と訴えた。同市の60代男性も、気候変動が災害リスクを高めているとし「ダムを治水の根幹に据えた対策が必要」と述べた。

一方、同市の別の男性は、同ダムが下流域の洪水防止に発揮する効果は小さいとし「新たに建設するより、既存ダムの有効活用の方が早く安価に洪水調節できるのでは」と疑問を投げかけた。同市の女性は、ダムの緊急放流で犠牲が生じた18年の西日本豪雨を挙げ「異常気象の今だからこそダムは危険」と建設撤回を求めた。

公聴会は28日、京都市内でも開かれる。同整備局は13年の台風18号時の雨水を安全に流下させることを目標に、事業凍結していた大戸川ダムの整備推進などを今年2月、淀川水系河川整備計画の変更原案に盛り込んだ。

 

大戸川ダム推進のための淀川水系河川整備計画変更案への意見「大戸川ダムは必要性が希薄」

2021年3月27日
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淀川水系河川整備計画 (変更原案 )への意見募集が行われています。

今回の計画変更の主目的は大戸川ダムを河川整備計画に位置付けてその建設を推進することにあります。

3月31日(水)が意見募集の期限です。

大戸川ダムは必要性が希薄で、無意味なダムですので、下記の意見を提出しました。

淀川水系河川整備計画変更原案に関する意見(嶋津)20210328

要旨は次の通りです。

① 淀川本川の治水対策として大戸川ダムは意味を持たない。

〇 大戸川ダムは淀川本川で計画洪水ピーク流量を400㎥/秒削減する効果があるとされているが、これは下流に行くほど、ダムの洪水ピーク削減効果が減衰していことを考慮しないきわめて過大な数字であり、実際は100~150㎥/秒以下であると推測される。

〇 仮に400㎥/秒の削減効果があるとしても、最大で約15㎝の水位低下である。淀川本川は現況堤防の余裕高が2.5~3m以上あり、必要な余裕高2mは十分に確保されるので、淀川本川では大戸川ダムの小さな治水効果は意味を持たない。

〇 この淀川本川対策の費用を除くと、治水対策代替案の河道掘削案や堤防嵩上げ案の事業費は大戸川の分だけとなり(それぞれ210億円、230億円)、大戸川ダム案の事業費478億円(残事業費)を大幅に下回るので、これらの代替案を選択すべきである。

② 自然にやさしくない流水型ダム(穴あきダム)

〇 大戸川ダムが建設されれば、流水型ダムの副ダムの存在が水生生物の行き来を妨げる障害物になる。さらに、洪水後の川の濁りが長期化し、魚類の成育や生態に対して少なからず影響を与えることも危惧される。

③ 流水型ダムは大洪水時には閉塞して洪水吐きが洪水調節機能を喪失

〇 流水型ダムについて強く心配されることは、大洪水時に流木や土砂などで洪水吐きが詰まって、洪水調節機能が失われてしまうことである。大戸川ダムが閉塞すれば、大戸川ダム下流の河道はダムの洪水調節を前提として計画されているから、大氾濫の危険にさらされることになる。

 

意見を出される方は次のサイトをお読みください。

淀川水系河川整備計画 (変更原案 )https://www.kkr.mlit.go.jp/river/iinkaikatsudou/yodogawakasenseibi/index.html

88~89ページに大戸川ダムの位置づけが書かれています。

【パブリックコメント】意見募集期間:令和 3 年 3 月 1 日(月) ~ 令和 3 年 3 月 31 日(水)

https://www.kkr.mlit.go.jp/daido/upload/20210226_1400.pdf   の9~11ページが意見募集のページです。

第17回人権研究交流集会 – 青年法律家協会 石木ダム分科会― 起業地居住者の半世紀を超えた闘い ― 2021年3月20日

2021年3月20日
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第17回人権研究交流集会 – 青年法律家協会が3月20日(土)~21日(日)、福岡市ののアクロス福岡で開かれました。2021-jinken-kouryu.pdf (seihokyo.jp)

その分科会として3月20日(土)の午後、下記のとおり、石木ダム問題についての分科会が開かれました。

下記の報告のうち、

「5 基調報告~石木ダムが不要な事業であること~(嶋津暉之)」の報告で使ったパワーポイントのスライドは石木ダムは治水利水の両面で全く不要(嶋津暉之)_

のとおりです。

「6 石木ダムの運動の到達点と今後の課題(松本美智恵) 」の報告で使った資料とスライドは石木ダム問題の報告(松本美智恵)石木ダム問題の報告の写真(松本美智恵)

のとおりです。

是非、お読みいただきたいと思います。

 

第17回人権研究交流集会 – 青年法律家協会

石木ダム分科会   ― 起業地居住者の半世紀を超えた闘い ―

2021年3月20日 アクロス福岡

1  はじめに~映像で振り返る石木ダム~        15:30~15:45

2  石木ダム事件概要報告(弁護士 平山博久)     15:45~15:55

3  居住者の立場から(岩下和雄)           15:55~16:15

4  説明要求行動現場から中継(今本正雄他)      16:15~16:20

5  基調報告                     16:20~16:55

~石木ダムが不要な事業であること~(嶋津暉之)

6  石木ダムの運動の到達点と今後の課題(松本美智恵)  16:55~17:10

7  質疑応答                     17:10~17:30

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