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八ツ場ダム 10月1日から試験湛水を開始 計画から67年地滑りなど異変が発生しないか 

2019年10月2日
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大変残念なことですが、八ッ場ダムの試験湛水が10月1日から始まりました。
その記事を掲載します。
朝日新聞9月28日の記事と上毛新聞10月1日の記事が、試験湛水で地すべりが起き、完成が大幅に遅れた大滝ダムと滝沢ダムの実例に触れています。

朝日新聞10月2日の記事の終わりに嶋津の談話も載っています。

関東地方整備局もこの試験湛水開始をHPで発表しています。「八ッ場ダム試験湛水を開始しました」http://www.ktr.mlit.go.jp/kisha/yanba_00000089.html

八ツ場ダム、水没始めた街 住民「もう後戻りは」
(朝日新聞群馬版2019年10月2日03時00分) https://digital.asahi.com/articles/ASMB164GQMB1UHNB01C.html?iref=pc_ss_date

(写真)吾妻川をせき止めるため、ダム本体中央下のゲートが閉まり、試験貯水が始まった八ツ場ダム=2019年10月1日午後、群馬県長野原町、長島一浩撮影
国が建設中の八ツ場(やんば)ダム(群馬県長野原町)で、試験貯水が1日始まった。ダム本体の下部にあるゲートは午前9時ごろに閉じ始め、午前10時40分には吾妻川の流れをせき止めた。70年近い歳月と国内のダムで最高額の約5320億円を費やし、500世帯近くが暮らした土地は水底に沈む。地元住民たちは今、何を思うのか。
「長かった」。前町長の高山欣也さん(76)はダム湖を望む高台の自宅前で、そうつぶやいた。八ツ場ダムは戦後間もないカスリーン台風の被害を受け、治水対策として1952(昭和27)年に構想が明らかになった。その時、高山さんは小学生。地元では激しい反対運動が起きた。地元が生活再建を条件にダム建設を事実上受け入れたのは85年。その時点ですでに33年が過ぎていた。同時期に計画された利根川水系のダム群は次々に完成していた。
ところがその後、八ツ場は工期延長を繰り返し、事業費も膨らみ続け、国内最高額のダム事業になった。
民主党政権の誕生で、八ツ場ダムの建設中止問題が全国的な注目を集めたのはちょうど10年前の今ごろ。町長だった高山さんは、中止撤回に奔走した。中止になれば補償も下流都県の支援も消え、地元の生活再建は宙に浮く――。そんな住民の不安に後押しされた。
高山さんに代わって2014年から町長を務める萩原睦男さん(48)は「試験貯水が始まったことは一つの節目。いま一番重要なのは3月末にダムを完成させることだ」。萩原さんはダム問題に関わってきた世代と、将来を担う世代の交流を促し、ダム湖を生かした地域活性化を思い描く。
表裏一体なのが、ダムを受け入れる見返りに造られた公共施設や道路、下水道、公園などの維持管理問題。どう生かし、保っていくか。水没関係五地区連合対策委員会の桜井芳樹委員長(69)は「意識を共有し、各地区が足並みをそろえなければ」と語る。
代替地への移転で様変わりした地域の中でも、特に川原湯地区の衰退が目立つ。移転前の最盛期には20軒以上あった温泉旅館は、代替地では数軒。地区のダム対策委員長、豊田幹雄さん(53)が経営していた柏屋旅館は11~12年、移転せずに取り壊した。代替地には介護福祉施設を建てた。
旅館は江戸末期創業で、温泉街で最大規模だった。豊田さんは今年8月、水没予定地を歩いたが、どこにあったか思い出せないほど変わり果てていた。「取り壊した当時は思うところはあったが……。川原湯はダムを生かした観光をやって盛り上げていくしかない」と思いを新たにする。
代替地で「やまた旅館」を営む豊田拓司さん(67)は、水没する温泉街を懐かしむ。「みんなが幼い頃から慣れ親しんだ場所が水につかってしまう。もう後戻りはできないんだな」
民主党への政権交代時にはダム以外の道があるという可能性を感じたが、期待は裏切られた。「今は政治にあまり興味はない。国が一度決めたことは何も変わらないから」と、ぽつり。
07年に亡くなった父・嘉雄さんは生前、ダム反対を貫いた。そんな父に共感はしなかったが、拓司さんは穏やかに言った。「ダムばかり気にかけていた父の墓に、『水がたまり出してダムに一区切りついたよ』と、線香でもあげてやろうかな」(丹野宗丈、泉野尚彦)

〈八ツ場ダム〉 ダム本体の重さで水圧に耐える重力式コンクリートダムで、本体の高さは116メートル。完成後は利水と治水、発電の多目的ダムとなり、総貯水量は1億750万立方メートルで、東京ドーム約87杯分という。

「事実は受け入れる」
水問題研究家で、八ツ場ダムの建設見直しを求めてきた市民団体「八ツ場あしたの会」の嶋津暉之さん(75)は「建設反対を訴えてきたが、水がたまり出したことをまずは事実として受け入れたい」と声を落とした。
嶋津さんは大学院生だった1970年ごろ、反対運動が盛んだった長野原町を訪れて地元への影響の大きさを実感して以来、ダム問題に取り組んできた。「首都圏の水需要が減少傾向にあり、治水効果も非常に小さい」と、一貫して不必要なダムと主張してきた。
あしたの会は近年、住民が移転した代替地の地盤の安全性などを危惧し、国土交通省に問いただしてきた。嶋津さんは「明確な回答がないうちに貯水が始まってしまった」と批判する。
09年の民主党への政権交代で建設中止に傾いた計画は、再び息を吹き返してこの日を迎えた。「動き出したら何が何でも止まらないのが公共事業。残念だが、引き続き問題があれば追及していく。八ツ場だけでなく、全国でおかしな計画は止めたい」

計画から67年 観光客「どんな景色に」 八ツ場ダムで試験湛水開始 3~4カ月で満水見通し
(上毛新聞2019/10/2(水) 6:03) https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20191002-00010000-jomo-l10


(写真)1日午前10時40分から試験湛水が開始された八ツ場ダム (写真)試験湛水の見学でにぎわう「やんば見放台」
計画発表から67年が経過し、建設が最終段階を迎えた群馬県の八ツ場ダム(長野原町)で、国土交通省は1日、ダムに水をためる試験湛水(たんすい)を始めた。約半年間かけて水位を上下させ、堤体や貯水池周辺の安全性を確認する。気象条件や河川の状況にもよるが、3~4カ月で満水となる見通し。漏水や地滑りなどの異常がなければ、来春以降にダムとして利用を開始する。
同省八ツ場ダム工事事務所によると、ダム上流面に設置した「締切(しめきり)ゲート」を下げて仮排水路を閉鎖し、同日午前10時40分に試験湛水を開始した。閉鎖作業中、ゲート付近に「八ツ場ダム 湛水開始」と書かれた幕が張られた。
赤羽一嘉国交相は同日の閣議後会見で、「本年度中のダム完成に向けて着実に事業を進め、地元の皆さまに役立つようにしっかり取り組みたい」と述べた。
ダム建設に伴い、県は周辺道路の付け替えなど、地元の生活再建事業に取り組んできた。山本一太知事は同日の記者会見で「(生活再建は)大事な問題だと思っている。県として責任を持ってやり遂げていく」と語った。

◎平日かかわらず多くの観光客 無事完了願う声も
八ツ場ダムの試験湛水が開始された1日、ダム周辺は多くの観光客でにぎわった。住民は完成の最終段階を迎えたダムの姿を胸にとどめつつ、無事に湛水が完了し、ダムが誘客の追い風となることを願った。

ダム本体を見渡せる無料の展望台「やんば見放台」(長野原町川原畑)には朝から多くの人が途切れることなく訪れた。工事中から見守ってきたという峯岸和人さん(44)=太田市=は「工事をしている時は昔の景色がなくなってしまうのが寂しかったが、完成したダム本体は想像以上に壮大。これから水がたまってどんな景色になるのか楽しみ」と目を輝かせた。近くでうどん店を営む中島泰さん(70)は「朝から駐車場がいっぱいで、平日なのに週末のようなにぎわいだった。ダム湖を中心に、にぎやかな地域になってほしい」と期待した。
湛水中は地滑りや漏水などの異常が発生することも懸念され、住民からは無事を願う声が聞かれた。午前9時から行われたゲートの閉塞(へいそく)作業を見守った同町川原湯地区の60代男性は「水をため始め、ようやく一区切りという感じ。事故なく湛水が完了してくれれば」とした。ダム近くでレストランを営む水出耕一さん(65)は「ダム完成後も住民の生活は続く。完成がゴールではない。ダムがしっかりと機能するまで見守りたい」と話した。


八ツ場ダム きょうから試験湛水を開始予定 計画から67年

(上毛新聞2019/10/01) https://www.jomo-news.co.jp/news/gunma/society/163604

(写真)水没する国道から望む八ツ場ダム(9月27日撮影)
本年度中の完成を見込む八ツ場ダム(群馬県長野原町)の建設事業で、国土交通省が1日にもダムに水をためる試験湛水(たんすい)を開始する予定であることが30日、分かった。同省八ツ場ダム工事事務所が水没地区の住民に書面で伝えた。当日の天候や吾妻川の状況から最終判断する。計画発表から67年が経過し、地域に多大な犠牲を強いてきた大型建設事業が、完成に向けた最終段階を迎える。

◎地滑りなど異変が発生しないか 注意深く監視
同事務所は30日、水没5地区の全世帯に「試験湛水開始のお知らせ」とする文書を配布した。1日に湛水を開始する方針のほか、気象条件や河川の状況によって延期になる可能性も示した。併せて、貯水範囲は水位が急に上がり危険になるため、立ち入らないよう注意も呼び掛けた。

試験湛水は、水をためて水位を上下させ、ダム堤体や基礎地盤、貯水池周辺の安全性を確認するダム建設の最終工程。常時満水位(標高583メートル)まで水をためた後、1日1メートル以内で水を抜き最低水位(同536.3メートル)まで下げる。
試験湛水中は、計器や巡視により異変を警戒する。ダム堤体と周囲の基礎地盤については、水位の変動に伴う漏水や変形などを監視。貯水池周辺でも斜面や構造物などに変動がないかを確認する。漏水や地滑りがあった場合は湛水を止める。
試験湛水により異変が確認されれば、計画が遅れることもある。奈良県の大滝ダムでは2003年、試験湛水中に周辺の家屋や地面に亀裂が発生。37戸が移転を余儀なくされ、計画が約10年遅れた。八ツ場ダムを巡っては、市民団体や超党派の国会議員が「地滑りなどの安全対策に問題がある」として、国に詳細な説明を求めている。

一方、試験湛水の開始方針を受け、同町の萩原睦男町長は「67年の時を経て、ようやくここまできた。国には問題のないようしっかりと進めてもらい、予定通り3月の完成を迎えたい」と話した。
地元の川原湯温泉協会の樋田省三会長は「大きな区切りであると同時に新たな出発でもある。早くダム湖を見てみたい」と完成に期待を寄せた。

八ッ場ダム試験湛水 1日開始へ 3~4カ月間で満水に
(毎日新聞2019/09/30 19:08) https://mainichi.jp/articles/20190930/k00/00m/040/208000c

(写真)試験湛水を前に公開された八ッ場ダム工事現場の水没地域から見たダム本体=群馬県吾妻郡長野原町で2019年9月27日午後2時47分、藤井太郎撮影
群馬県長野原町に国が建設している「八ッ場(やんば)ダム」の試験湛水(たんすい)が1日にも始まることが分かった。試験湛水開始で、ダムは3~4カ月間で満水になる見込み。来年春の本格稼働に向けて大きな節目を迎えることになる。
試験湛水とは、ダムの本格的な運用開始前に最高水位まで水をためて、ダム本体や基礎地盤、周辺の山などの斜面の安全性を確認するもので、漏水状況や地滑り対策箇所などがチェックされる。最高水位まで水がたまった後、1日に約1メートルずつ水位を下げていくが、最低水位以下まで水位を下げることはなく、ダムの底部分が見られることはなくなる。
工事関係者によると、1日午前9時ごろにダム本体にある「締切(しめきり)ゲート」と呼ばれる水門を閉めて、ダムに流れ込む吾妻川の流れをせき止める。当日の天候状況などでは中止する可能性もあるという。
国土交通省はこれまで、1日以降に試験湛水を始めることを明言していたが、具体的な期日は公表していなかった。【西銘研志郎】

八ツ場ダム 10月1日にも試験貯水開
(朝日新聞群馬版 2019年9月28日03時00分) https://digital.asahi.com/articles/ASM9W30SCM9WUHNB001.html?iref=pc_ss_date

国が来春の完成を予定する八ツ場(やんば)ダム(群馬県長野原町)の試験貯水を、最短で10月1日にも始める可能性があると、国土交通省八ツ場ダム工事事務所が27日明らかにした。これまで地元に対して「10月初め」と説明していた。ダム湖の湖底となる水没予定地への一般向けバスツアーは、29日で終了。所々の橋や道路が水没前の姿を残していたが、間もなく湖底に沈む。
同事務所によると、開始日はダム上流域の天候や吾妻川の流量により判断する。ダム本体中央下のゲートを閉じ、吾妻川をせき止める。3~4カ月で最高水位の標高583メートルまで水をため、その後、原則1日1メートル弱ずつ水を抜き、最低水位の同536メートルまで下げる。半年間で、ダム本体の強度や、基礎地盤とダム湖周辺の斜面の安全性などを確認するという。
試験貯水の開始日は決まり次第、地元住民にチラシを配布して知らせる予定。
奈良県川上村の大滝ダムでは試験貯水を始めて間もない2003年4月、地層に水が入り込んだ影響で家屋や道路に亀裂が発生。ダム湖近くの37世帯が移転を強いられ、その後ダム完成まで約10年を要した。08年に完成予定だった埼玉県秩父市の滝沢ダムは、試験貯水中に斜面で亀裂が見つかり、完成が3年遅れた。八ツ場ダム工事事務所は「引き続き安全に留意して進めていく」としている。
27日はダム本体周辺の水没予定地で報道向け見学会があった。山腹の川原湯温泉街の面影は皆無。吾妻川の川べりに樹木が残る以外、ほぼ更地だ。かつては国道145号やJR吾妻線が通っていた橋は、往時の姿をとどめる。同事務所の遠藤武志副所長は「これらはダム湖の運用管理に影響はないので、そのままにします」と話した。(丹野宗丈)

 

石木ダム 完成目標延期 反対派「現場を見ろ」 事業継続に憤り、失望

2019年10月2日
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9月30日、長崎県公共事業評価監視委員会が開かれましたが、石木ダム事業の3年工期延長をあっさり認めてしまいました。その記事とニュースを掲載します。
石木ダム建設反対連絡会が26日、委員会の委員に対し、意見書と詳しい資料を送付したにもかかわらず、委員たちは石木ダムの虚構性を何も理解できなかったようです。
まともな議論は一切なく、県の説明を拝聴するだけの存在価値ゼロの委員会でした。

委員会の名簿を末尾に記しておきますが、なんともお粗末な委員たちです。

今回、再評価では石木ダムの費用対効果が1.25から1.21になりましたが、いずれにせよ1を超えているということで、ゴーサインが出ました。しかし、石木ダムの費用対効果の計算は全く恣意的な計算であって、現実に合わせて計算すれば、1を大きく下回り、石木ダムは見直すべき事業となります。
現実と乖離した費用対効果の計算で、石木ダムに対してゴーサインが出るのは腹立たしい限りです。

延期の石木ダム「必要か」 反対住民が批判
(朝日新聞長崎版2019年10月1日03時00分) https://digital.asahi.com/articles/ASM9Z6D4FM9ZTOLB017.html

(写真)長崎県の担当者に質問する委員=2019年9月30日午後2時21分、長崎市、小川直樹撮影
約半世紀前に国に採択された石木ダム事業は、完成目標時期が、さらに3年延期される見通しとなった。反対住民からは、ダム事業の必要性を疑問視する声が上がった。
30日に長崎市で開かれた県公共事業評価監視委員会で、県が新たなスケジュールを示した。2020年度にダム本体工事を着工し、25年度の完成をめざすというものだ。工期の延長により、事業の費用対効果の数値は悪化するが、「治水対策には必要不可欠な事業」だとして、事業の継続を委員会に諮った。
監視委の委員を務める大学教授や元自治体首長らからは、ダム建設による環境への影響や、想定を超える雨量への対応などについて質問が出たが、事業の必要性を問うような質問は出ず、約1時間半の議論の後、県の原案通りに了承した。
会場には、反対住民や支援者ら37人が傍聴に駆けつけた。ダム事業に反対する7団体は9月下旬、委員あてに事業の問題点を指摘する文書を送り、「県民が意見を述べる機会を作ってほしい」と要請していたが、この日、反対派が発言する機会はなかった。
傍聴した住民の岩本宏之さん(74)は「事業のデメリットも聞いて委員は判断してほしかった」。委員会の議論については「短時間で、形式的なものだった」と突き放した。
「石木ダム建設に反対する川棚町民の会」代表で住民の炭谷猛さん(68)は取材に「9回も延期しないといけない事業に、そもそも必要性があるのかをただしてほしかった。それは、私たち住民だけでなく、世間の理解を得られていないということ」と話した。委員会は、国の補助事業の再評価を行うのが目的だが、「延期をそのまま受け入れるだけでは、再評価の名に値しない」と批判した。(小川直樹、原口晋也)

石木ダム 完成目標延期 反対派「現場を見ろ」 事業継続に憤り、失望
(長崎新聞2019/10/1 11:30 ) https://www.oricon.co.jp/article/946699/

(写真)建設予定地の住民や支援者らで埋まった傍聴席=長崎市元船町、平安閣サンプリエール
長崎県と佐世保市が東彼川棚町に計画する石木ダム建設事業で県は30日、県公共事業評価監視委員会に完成目標を3年延期して事業を継続する方針を諮問し、承認された。事業継続に、建設反対派からは憤りや失望の声が上がった。
審議は長崎市内のホテルであり、用意された約40の傍聴席は建設予定地の住民や支援者らで埋まった。ダム事業の必要性を説明する県に対し、傍聴席からは時折「数字を示せ」「ウソをつくな」といったぼやきが漏れた。委員会がダム事業の継続を承認すると、「ちゃんと現場を見に来い」などとやじが飛んだ。
傍聴した反対13世帯の一人、岩本宏之さん(74)は事業継続について「想定していた内容。知事の言ったことは認めないといけないのだろう」と冷ややか。工期変更については「中村法道知事の(3期目の)任期(2022年3月まで)中に行政代執行について判断したくないのでは」と推測した。
ダム問題について考える「いしきを学ぶ会」実行委員の森下浩史さん(72)は工期変更を受け「これから市民の関心を高め、政治分野に踏み込めるかが焦点になるだろう」と話した。

石木ダム完成3年遅れ 25年度に目標延期
(長崎新聞2019/10/1 00:00) https://www.oricon.co.jp/article/946205/

長崎県と佐世保市が東彼川棚町に計画する石木ダム建設事業で、県は30日、2022年度としてきた完成目標を25年度に3年延期する方針を県公共事業評価監視委員会(井上俊昭委員長、7人)に諮問し、承認された。事業は継続する。県によると、建設工事の進捗(しんちょく)が計画より遅れているためという。石木ダムの当初の完成目標は1979年度だった。延期されるのは9回目。
石木ダムを巡っては9月、県と同市が反対13世帯の宅地を含む全ての未買収地約12万平方メートルの権利を取得。家屋など物件を含まない土地が対象だった9月19日に続き、物件を含む土地の明け渡し期限が11月18日に設定されている。完成目標延期で反対住民との交渉を進める考えとみられる。
諮問で、県は延期の理由について、ダムに水没する県道の付け替え道路工事が反対派の座り込みなどで遅れ、ダム本体の工程にも影響する見通しになったためとした。新しい工程によると、完成目標は、付け替え道路工事とダム本体工事が24年度、その他の工事と試験湛水(たんすい)が25年度とし、現行目標よりそれぞれ3年ずれ込む。
有識者らでつくる同委員会は県が実施する公共事業について知事の諮問に応じて審議する県の付属機関。30日は長崎市内で開いた。県は延期に加え、延期などに伴い費用対効果を1.25から1.21に下方修正した上で事業を継続するとの対応方針を示した。委員からは環境への影響や住民に対する説明状況などの質問が上がり、県の方針を原案通り承認した。同委員会は議論を踏まえ、中村法道知事に意見書を提出する予定。

石木ダム完成時期3年延長へ [長崎]
(長崎放送2019/9/30(月) 19:14配信) https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190930-00002923-nbcv-l42

県の公共事業を再評価する委員会がきょう長崎市で開かれ、川棚町に計画されている石木ダムについて工期を3年延長し完成予定を2025年度として事業を継続することが認められました。
この委員会は県の公共事業のうち採択から長期間が経過したものについて外部の有識者らが検証を行うもので、会場には石木ダム建設予定地に住む反対住民らも傍聴に駆けつけました。
この中で、県の担当者は反対住民らの行動で付け替え道路工事が遅れており工期を延長せざるを得ないものの、ダムは川棚川の治水対策に必要不可欠なため事業を継続したいと説明。
これに対し委員から反対意見は出ず、工期を3年延長し完成予定を2022年度から2025年度として事業を継続することが認められました。
石木ダム建設予定地の所有権は土地収用法に基づき反対住民の土地を含めすでに国に移っており、建物を含む土地の明け渡し期限は11月18日に迫っています。


石木ダムの完成は3年延期し2025年度に…県が方針 当初から46年遅れで見直しも9回目

(テレビ長崎2019/10/019/30(月) 20:56) https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190930-00010004-ktn-l42

長崎県は住民などが住む土地を強制収用し建設事業を進めている川棚町の石木ダムについて、完成時期を3年延期し2025年度とする方針を示しました。
長崎市で開かれた公共事業の再評価などを行う事業評価委員会が開かれ、川棚町の石木ダム事業について審議しました。
石木ダムの審議は規模の見直しや事業が半世紀近くに渡ることなどから、9回目となります。
事業を進める長崎県側は関連の道路工事などが遅れているとして、完成時期をこれまでの2022年度から3年延期した2025年度とする方針を示しました。
見直しは9回目で、当初の1979年度から46年の遅れとなります。
長崎県側は、洪水被害の防止や水道用水の確保など、ダム事業の目的を改めて説明すると、委員はダムの治水面が機能するのか質しました。
委員 「四国のダムだったと思いますが、緊急放流によって下流域の浸水がひどかったというニュースを見たが、石木ダムについてはその危険性、可能性は」
長崎県側は「ダムは100年に1度の雨を想定し建設している」として、安全性などを強調しました。
地権者 岩本 宏之 さん 「今回で(審議は)9回目、ずっと(工期を)伸ばしてきている。県の説明は、当然メリットの部分だけを言っている、隠されたデメリットがある両方を聞いて判断すべき」
長崎県の見直し案に対して委員からは異議は出ず、事業の継続を認める決定を出しました。

 

石木ダム 完成3年延期方針承認
(NHK2019年09月30日 17時07分)https://www3.nhk.or.jp/lnews/nagasaki/20190930/5030005577.html

長崎県川棚町に建設が進められている石木ダムについて、県は関連工事に遅れが出ていることから、30日開かれた県の委員会にダムの完成時期を3年延期する方針を示し、承認されました。
長崎県と佐世保市が令和4年度の完成を目指し川棚町で建設を進めている石木ダムをめぐっては、県の収用委員会がダム建設に必要なすべての用地を強制的に収用できるようにする裁決を下し、今月19日、用地の所有権が地権者から国に移りました。
ただ、ダムに水没する県道の付け替え工事では、建設に反対する住民らによる座り込みの影響などで遅れが出ていることから、県はダムの完成時期を3年延期し令和7年度に見直すことになりました。

そして県は、30日開かれた有識者らによる「県公共事業評価監視委員会」でこうした方針を説明し、事業の再評価を行った結果、費用対効果は多少下がったものの、治水の面では、依然としてほかの方法よりも有利だと評価できるとして、事業を継続すべきだという対応方針案を示しました。
委員からは、強制収用に至るいきさつなどについて質問が出されたものの、対応方針案は原案通り承認されました。
完成時期の延期は、これで9回目になります。
今後は、県とともに建設を進める佐世保市が、水利用の計画を見直すなど利水の面から事業の妥当性を再評価するかどうかが焦点の1つになります。
委員会を傍聴した、元地権者の岩本宏之さんは「結論ありきの委員会だと感じた。県はメリットしか説明しないので、委員には、県と地元住民の両方から意見を聞いてほしかった」と話していました。

長崎県公共事業評価監視委員会
任年月日:令和元年5月15日 満期年月日:令和3年3月31日
氏  名 会の役職名 職業又は役職名 選出及び
選考基準
大嶺 聖 副委員長 長崎大学大学院工学研究科 教授 技術分野
井上 俊昭 委員長 前新上五島町長 地方自治分野
梅本 國和 委 員 弁護士 法律分野
中村 政博 委 員 ㈱長崎経済研究所 取締役調査研究部長 経済分野
山本 緑 委 員 保健医療経営大学 准教授 環境分野
岡 美澄 委 員 公募委員 その他
五島 聖子 委 員 長崎大学大学院水産・環境科学総合研究科 教授 その他

石木ダム事業認定への行政不服審査請求の現状(2019年9月末)

2019年9月29日
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石木ダム建設事業を長崎県収用委員会にかける前提として、土地収用法に基づく事業認定が必要です。
石木ダムは2013年9月6日に九州地方整備局が長崎県と佐世保市に対して事業認定を行いました。
それに対して地元住民らが事業認定取消訴訟を提起しました。昨年7月の長崎地裁の判決は住民側の敗訴でしたので、控訴し、今年11月29日に福岡高裁で判決がでます。
一方で、住民、支援者らは、行政不服審査法に基づき、事業認定に対する行政不服審査請求を2013年10月初めに行いました。

行政不服審査法は第一条に「行政庁の違法又は不当な処分その他公権力の行使に当たる行為に関し、国民が簡易迅速かつ公正な手続の下で広く行政庁に対する不服申立てをすることができるための制度を定めることにより、国民の権利利益の救済を図るとともに、行政の適正な運営を確保することを目的とする。」と書かれているように、裁判と並んで、国民が行政の誤りについて判断を求めることができる重要な制度です、

石木ダム事業認定の審査庁は、国土交通省土地収用管理室です。概ね、次の流れで審査が行われてきています。

① 審査庁が審査請求書を認定庁(九州地方整備局)に送付

② 認定庁が審査請求書への弁明書を審査庁に送付 → 審査庁が弁明書を審査請求人に送付

④ 審査請求人が弁明書への反論書を審査庁に提出
さらに、審査請求人は審査庁で意見陳述を行う(審査請求人が望む場合)

⑤ 審査庁が審査請求書、弁明書、反論書、口頭陳述書を総務省の公害等調整委員会に送付して意見照会

⑥ 公害等調整委員会が審査(必要に応じて認定庁へ問い合わせ)

⑦ 公害等調整委員会が審査庁へ意見(回答)を送付

(2017年度から請求者にも意見を送付し、HPに公開するようになりました。http://www.soumu.go.jp/kouchoi/activity/ikensyoukai.html

(参考までに嶋津暉之の審査請求に対する回答は公害等調整委員会の回答20170303(2016年度であったので、開示請求で入手)の通りです。)

⑧ 審査庁が公害等調整委員会の意見を踏まえて審査し、審査結果を請求人に送付

今のところ、2019年3月に⑦がすべて終わり、現在は審査庁の最終審査の段階になっています。
審査庁に問い合わせたところ、審査結果の送付がいつにになるのか、わからないとのことであり、来年以降になるかもしれません。

しかし、2013年10月初めに行政不服審査請求を行ってから、すでに約6年も経っています。

この審査請求は事業認定に基づいて行われる収用裁決にブレーキをかけるために行ったものですが、

石木ダム予定地のすべての用地を対象とする収用裁決が今年5月21日に出ており、この審査請求は意味を持たないものになっています。

行政不服審査法第一条「行政庁の違法又は不当な処分その他公権力の行使に当たる行為に関し、国民が簡易迅速かつ公正な手続の下で広く行政庁に対する不服申立てをすることができるための制度を定めることにより、国民の権利利益の救済を図る」という目的は、
まったく蔑ろにされてしまっているのです。

行政不服審査法の運用の抜本的な改善を求める運動が必要です。

農水省の大蘇ダム、34年遅れで来春供用 竹田市に農業用水供給(大分・熊本県)

2019年9月27日
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農林水産省の水漏れダム「大蘇ダム」(大分・熊本県)の漏水防止対策がようやく終わり、農業用水の供給が10月から始まります。その記事を掲載します。
ダム本体完成の2005年から14年も経っています。事業費も720億円に膨れ上がりました。


大蘇ダム、34年遅れで来春供用 竹田市に農業用水供給

(大分合同新聞2019/09/27 03:01) https://www.oita-press.co.jp/1010000000/2019/09/27/JD0058523701

竹田市荻町と菅生、久住町の一部に農業用水を供給する大蘇ダム(熊本県産山村)で、来年4月の供用開始に向けた準備が進んでいる。水漏れ対策の追加工事が終了。異常を調べる試験湛水(たんすい)でダムは満水になった。国土交通省による検査を受け、完成する。同ダムを含む国営大野川上流土地改良事業は、当初計画から34年遅れで完了する見通しになった。
九州農政局大野川上流農業水利事務所などによると、大蘇ダムは1979年に本体工事に着手。当初計画では86年からの供用を予定していた。阿蘇火山起源の複雑な地層だったため、掘削時に亀裂が見つかるなどして工事は難航。2005年に完成したものの、試験湛水でダム湖地盤からの水漏れが確認された。
13年度から漏水対策工事を進め、壁面に厚さ10センチのコンクリートを吹き付け、湖底は水を通しにくい粘土質の土で覆った。これまでに3度の事業計画の変更があり、総事業費は当初の130億円から720億6千万円へと約5・5倍に膨らんだ。
工事は今年6月9日までに終了。大蘇川から取水し、ダム湖は8月28日に430万立方メートル分が満水になった。点検で問題になるような点は認められず、西野徳康所長は「浸水性の高い軽石の地層があったことで対策に時間を要した。工事の効果は十分に表れている」と説明する。
10月から試験湛水の水位降下を利用し、荻町と菅生の農地へ給水が始まる。荻町高練木のトマト農家小出美紀夫さん(65)は「水の確保に苦労をしてきた。必要なときに使えるようになり、安心して栽培ができる」と期待する。
年明けに完成式典が開かれる予定。施設管理は大分、熊本両県の2市1村と各地区の土地改良区で構成する大野川上流地域維持管理協議会が担う。
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国営大野川上流土地改良事業
竹田市と熊本県阿蘇市、産山村の農地に農業用水を安定供給するため、大蘇ダムと2カ所の揚水機場、12路線の用水路(総延長36.4キロ)などを整備するもの。受益面積1865ヘクタールのうち約9割に当たる1604ヘクタールを竹田市が占める。

那賀川の四電・小見野々ダム 下流に移し洪水調節を 国交省検討、2038年度完成 /徳島

2019年9月26日
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2020年度か始まる那賀川の小見野々ダム再開発事業(徳島県)についての記事を掲載します。
四電・小見野々ダムを移設して、洪水調節容量を設けるというものです。完成予定は2038年度ですから、気が遠くなるような先の話です。
小見野々ダム再開発事業の概要はhttps://www.mlit.go.jp/river/shinngikai_blog/shaseishin/kasenbunkakai/shouiinkai/r-jigyouhyouka/dai13kai/pdf/6-1.shiryou.pdf に掲載されています。
那賀川の上流にはかつて、国交省の細川内ダムの計画がありましたが、約20年前に当時の藤田恵・木頭村長らが中止に追い込みました。
今や新しいダムをつくる時代ではなくなっているので、これからは小見野々ダムのような既設ダムの再開発事業が計画されていくと思われます。

なお、四国電力(株)の小見野々ダムは1968年 5月完成、総貯水容量1675万㎥、堆砂容量694万㎥のダムで、2016年度末の堆砂量が 936万㎥にもなっています。


那賀川の四電・小見野々ダム 下流に移し洪水調節を 国交省検討、2038年度完成 /徳島

(毎日新聞徳島版2019年9月25日)https://mainichi.jp/articles/20190925/ddl/k36/040/458000c

(写真)国土交通省が下流への移設を検討する那賀川の小見野々ダム=四国電力提供

1万5900世帯「浸水ゼロに」
那賀川で四国電力が管理する発電用の小見野々ダム(那賀町)について、国土交通省は現在より下流に移設して洪水調節機能を持たせる検討を始める。2020年度予算概算要求で、調査費など4億5000万円を計上した。新たに1100万トンの洪水調節容量を設ける構想で、河川改修や長安口ダム(同)改造と合わせ、下流域の浸水被害ゼロを目指す。【大坂和也】
国交省によると、来年度は国の新規直轄事業として、治水計画の検討と地質調査などの実施計画の調査に取り組む。完成は38年度を目指しており、総事業費は約500億円を目安としている。
総貯水容量は現在の1675万トンから2015万トンに増大させ、このうち、1100万トンは洪水調節容量とする見通し。下流移設後には、上流域に堆積(たいせき)した土砂を除去するとともに、大雨が予想される際は予備放流でダム湖の水位を下げられるようにする。
移設先については、今後の調査を経て検討する。那賀川でのダムを巡っては、旧建設省が那賀川上流域の旧木頭村に計画した「細川内ダム」が地元の強い反発の末、中止に追い込まれた経緯もあるが、今回の移設では民家の水没などを回避できるとしている。
現在の小見野々ダムは四国電力管理の発電専用で、洪水調節機能はない。移設などにより、那賀川水系河川整備計画で定められた、阿南市の古庄観測所での洪水時の目標流量(毎秒9700トン)を700トン削減し、9000トンに抑えられるという。
これまで、那賀川流域は豪雨による洪水被害に再三見舞われてきた。堤防がない同流域の「無堤地区」は整備が進んでおり、移設などが実現すれば、約5550ヘクタールの浸水面積、約1万5900世帯の浸水世帯がそれぞれゼロになると見込んでいる。
飯泉嘉門知事は記者会見で「那賀川全体の治水・利水を考えて、国と共にやっていきたい。那賀川の安全度を高める方向性は、那賀川流域の住民に理解していただけると考えている」と述べ、移設構想に期待感を示した。

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