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長崎・石木ダム建設 対話実現せず期限終了

2021年9月1日
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中村法道・長崎県知事は8月31日の記者会見で「これ以上、石木ダム本体工事の着工を延期するのは難しい」と述べました。

この会見についての記事とニュースを掲載します。

たった1日だけの話し合いに住民側が同意できるわけがなく、それを見越して長崎県が本体工事着工の口実をつくろうとしています。

長崎放送と西日本新聞が住民の気持ちを伝えています。

 

木ダム 話し合いきょうが期限 対話実現せず

(NBC長崎放送2021/8/31(火)  17:57) https://news.yahoo.co.jp/articles/672a4375049cd8f423733c0f5474d1f539b23314

東彼・川棚町に計画されている石木ダムをめぐり反対住民と中村知事との対話に向けた動きがことし5月から進められていましたが期限となっていた今日までに条件が折り合わず対話は実現しませんでした。

(中村知事)「話し合いだけが長引いて長期中断を余儀なくされるという事態を避けていかなければいけない」

条件が折り合わなかったのは「工事中断の期間」などで住民が「話し合いに向けて全ての工事を即時中断」と求めたのに対し県は「話し合い当日だけ」との主張を譲りませんでした。

(中村知事)「今後本体着工あるいはその他の工事についても契約に向けた手続きを進めていく必要がある」

(反対女性)「私達は許せないですよね工事をしながら話し合いはないでしょう。平常心は保てませんもんねそれでは。片一方では工事をしてるんですから」

きょうも工事現場付近で座り込みを続けているダム反対住民らは県の姿勢に反発するとともに来月から本格的に工事をはじめるとしたことに警戒を強めています。

(反対男性)「県は最初からする気はなかったんじゃないですか。私達は公開討論会でもなんでもやればいいと思ってるんですがそういうことじゃないでしょ姿勢が」

(反対女性)「明日9月1日になるだけで私達の活動は特別なことはできませんので、自分の体力とあわせたやり方で抗議活動を続けるしかない」

おととし9月以来の直接対話の機会を失った住民と県側。石木ダムの建設現場はあすからさらに緊迫の度合いを増すことも予想されます。

 

長崎・石木ダム建設 対話実現せず期限終了

(西日本新聞2021/9/1 11:30 ) https://www.nishinippon.co.jp/item/n/793787/

定例会見で記者の質問に答える中村法道知事

長崎県などが川棚町で進める石木ダム建設事業について、中村法道知事は31日の定例記者会見で「本体着工や、それ以外の工事も契約に向けた手続きを進める必要がある」と述べ、9月以降、事業を本格化させる考えを示した。県は本体着工を見送るなど「配慮」した上で、一昨年9月以来実現していない知事と水没予定地に暮らす反対住民との対話の期限を8月末までと設定していた。

現場では県道付け替えのために盛り土をする工事が反対住民の座り込みにより一部が実施できていない。本体着工となる堤体両端の上部斜面を掘削する工事も含め、工期は9月末までとなっている。

知事と住民の対話実現に向けては、県が「話し合い当日に限る工事中断」、住民側が「話し合い期間中は工事を実施しないこと」を条件として提示。互いに譲らず平行線をたどり、県は「9月以降は着実に事業を進める」と表明していた。

中村知事はこの日の会見で「(住民側と)調整を進めたが、なかなか理解をいただけず残念。引き続き対話に向けた努力は続ける」と述べた。その上で「安全確保をしながら細心の注意を図り事業を進めたい」とした。

一方、住民側は「話し合う気はあったのか」と反発を強めた。

水没予定地の住民の岩永正さん(69)は「人が住んでいるのにダムを造り始めるのはどうなのか。本体を造ればどうにでもなると考えているのだろう。脅しにしか聞こえない」と非難。

岩本宏之さん(76)は「ダムの必要性を理解できないから反対している。知事は喫緊の事業と言いながら条件面で歩み寄る気がなかった。工事を強行する姿勢が改めて鮮明になった」と怒りの声を上げた

(泉修平、岩佐遼介)

  

 

石木ダム事業 県と住民対話めど付かず 知事が推進方針示す /長崎

(毎日新聞長崎版2021/9/1)https://mainichi.jp/articles/20210901/ddl/k42/040/451000c

県と佐世保市が川棚町で進める石木ダム建設事業を巡り、事業に反対する水没予定地の住民と県との対話の期限である31日までに、両者の折り合いは付かなかった。中村法道知事は同日の定例記者会見で「これ以上着工を延期するのは難しい」と述べ、事業を進めていく方針を示した。

県は対話の期限を8月末までとし、対話の日に限り工事を中断するなどの条件を住民側に提示。一方の住民側は工事の即時中断などを対話の条件としており、両者の主張は平行線をたどっていた。

中村知事は着工を見合わせている本体工事について「いつでも着手できるよう(準備を)進めている」と述べる一方、家屋などを強制撤去できる行政代執行については「他に取り得る状況がないという時の最後の方法だ」と慎重な姿勢を示した。【田中韻】

〔長崎版〕

 

石木ダム事業 本体工事含め進める 対話の努力は継続 中村知事が会見

(長崎新聞2021/9/1 10:40) https://nordot.app/805615037381279744?c=174761113988793844

長崎県と佐世保市が東彼川棚町に計画する石木ダム建設事業について、中村法道知事は31日の定例会見で、9月以降は本体工事を含め事業を着実に進める方針を明らかにした。一方、建設に反対する住民との対話に向けた努力は今後も続ける意向を示した。
県と反対住民は、対話に向け文書で条件を調整してきたが、県が対話当日に限り工事を中断すると主張するのに対し、住民側は即時中断を求め、折り合いがついていない。県は8月末までを対話の期間とし、9月以降は着実に事業を進める方針を示していた。
知事は2025年度のダム完成を見据え「これ以上さまざまな工事の延期は難しい。本体着工やその他の工事について契約に向けた手続きを進める必要がある」と述べた。
8月中旬の大雨でも川棚川で洪水は起きず、事業の治水面に疑問の声が上がっているとの指摘には「雨の降り方で危険度は変わってくる。万全の対策を講じて地域の安全を守らなければならない」と必要性を強調。来年3月の3期目の任期満了までに家屋などを強制撤去できる行政代執行の方向性を示すことについては、「判断を要する状況になれば決断しなければならない」と述べた。
また来年実施される知事選に絡み、自身の進退について「これまで(2回)の出馬表明は11月議会。今、まん延防止等重点措置が適用され、大雨の災害(対策)にも直面しており、まずは目の前の課題に全力で取り組みたい」と述べ、定例9月県議会での表明は見送る意向を示唆した。

 

【長崎】石木ダム 対話実現せぬまま本体工事着工へ

(NCC長崎文化放送2021/8/31(火) 20:00)https://news.yahoo.co.jp/articles/ed7b1f32ef512d65e42b75a22a656ed8a7fd229c

長崎県と佐世保市が東彼・川棚町に建設を計画する石木ダム問題で、中村知事は31日、8月末を期限としていた反対地権者らとの話し合いについて、実現のめどが立たないまま今後本体工事の着工手続きを進めると表明しました。

中村知事は「これ以上延期するのもなかなか難しい状況にあるから今後本体着工、その他の工事も契約に向けて手続き等を進めていく必要がある」と話しました。

定例会見で中村知事は、住民との協議について「話し合いの当日は工事を中断して協議に応じていただくようお願いしていたが具体的な返事を頂けなかった」と話しました。

引き続き、対話に向けた努力は続けるとしています。

本体工事の具体的な着工時期は未定です。

長崎県の最終手段となる行政代執行については、残り半年の知事の任期内に判断を要する状況になれば工事の進捗や訴訟の状況などを鑑み、総合的に判断する必要があると話しました。

  

石木ダム建設 中村知事 本体工事着工に向け手続き進める

(NHK2021/08月31日 17時23分)https://www3.nhk.or.jp/lnews/nagasaki/20210831/5030012620.html

長崎県の中村知事は、定例の記者会見で、石木ダムの建設に反対する地元住民との直接の話し合いについて、期間として設定した31日までに住民側からの回答が届いていないことを明らかにしたうえで、今後、本体工事の着工に向けた手続きなどを進める意向を示しました。
川棚町で建設が進む石木ダムをめぐって、長崎県は、中村知事と建設に反対する地元住民との直接の話し合いに向けて、全面的に工事を止めることはできないとしながらも、31日までに話し合いに応じるよう求める文書を、住民に宛てて送っています。

中村知事は31日、定例の記者会見で、話し合いの期間として設定していた31日までに、住民側からの回答が届いていないことを明らかにしました。
そのうえで、「これ以上、さまざまな工事の着工などを延期するのは、なかなか難しい。今後、本体工事の着工に向けた手続きなどを進めていく必要がある」と述べました。
また、中村知事は、強制的な家屋の撤去などを伴う行政代執行をめぐり、これまで「任期中には方向性をつけたい」と発言してきたことについて、「代執行は最後の手段で、ほかに取り得る方法がないという状況になったときに、工事の進捗状況や訴訟の状況なども踏まえて、総合的に判断しなければならない。『与えられた任期が定まっている中で、判断を要するような状況になれば、政治生命をかけてでも決断しなければならない』という思いで申し上げてきた」と説明しました。

川辺川 流水ダム関連26億円概算要求に計上…国交省の環境アセスは環境影響評価法と同等の調査を行うだけ

2021年8月28日
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国土交通省が昨年7月の九州豪雨で氾濫した熊本県の球磨川支流・川辺川に新設する流水型ダム関連費として、2022年度予算の概算要求に26億4800万円を計上したという記事を掲載します。

ダム本体の検討を進めるとともに、環境影響評価(環境アセスメント)に取り組むという記事です。

しかし、既報の通り、国交省が実施する環境アセスは、環境影響評価法によるものではなく、法と同等の調査を行うものに過ぎません。

環境影響評価法による環境アセスは、末尾の環境省の資料のとおり、国民の意見を聞く機会が3回はあります。

その手続きを省略して、環境アセスの調査だけはそれなりの予算を取って実施するというのが国交省の姿勢です。

このように安易な国交省の姿勢にいとも簡単に同意して、国交省からの照会に対して翌日、「貴見の通り」として回答した環境省の姿勢に強い憤りを覚えます。

「川辺川ダムの環境アセスについての環境省の姿勢の問題」

https://suigenren.jp/news/2021/08/24/14916/

をお読みください。

そして、日ごろ、川辺川ダムの環境アセスが大事といっておきながら、このことに関して抗議の意思も示さない蒲島郁夫・熊本県知事の姿勢にも怒りを禁じえません。

  

川辺川 流水ダム関連26億円概算要求に計上国交省

(読売新聞2021/08/27 15:00) https://www.yomiuri.co.jp/local/kyushu/news/20210827-OYTNT50100/

 

国土交通省は27日、昨年7月の九州豪雨で氾濫した熊本県の球磨川支流・川辺川に新設する流水型ダム関連費として、2022年度予算の概算要求に26億4800万円を計上したことを明らかにした。ダム本体の検討を進めるとともに、環境影響評価(環境アセスメント)に本格的に取り組む。

国交省によると、21年度予算の関連費(5億5500万円)と比べて約21億円の増額となる。22年度はダム本体の構造の検討に引き続き取り組むほか、新たに地質調査を行う。環境影響評価は熊本県の要望に配慮して実施。22年度は動植物や水質などを調べる。

08年にダム計画の「白紙撤回」を表明した蒲島郁夫知事は九州豪雨後の昨年11月、方針を転換。流水型ダム建設を国交相に求めた。

  

流水型ダム関連で26億円 国交省、来年度概算要求を公表

(熊本日日新聞2021/8/27(金) 9:45)https://news.yahoo.co.jp/articles/9e16a1108ba3826de6a75f0eacf42e26843eed0c

 

国土交通省は26日、2022年度予算の概算要求を公表し、昨年7月豪雨で氾濫した熊本県の球磨川の支流・川辺川に新設する流水型ダム建設関連費として26億4800万円を盛り込んだ。ダムの本体構造の検討や、環境影響評価(アセスメント)関連の調査に充てる。

09年に民主党政権が従来のダム計画を中止した後も毎年確保してきた川辺川ダム事業関連費として計上。砂防事務所(相良村)や河川の維持管理費も含んでおり、21年度当初予算からは約4・8倍の増額となる。

ダムの大きさなど規模や構造を引き続き検討するほか、「法と同等」の環境アセス手続きとして、新たに水質や周辺地域の動植物調査も実施する。地滑り対策としてボーリング調査も行う。

このほか豪雨からの復旧関連では、防災安全交付金として要求する1兆291億円の一部を使い、人吉市内に残る土砂を撤去。被災鉄道の復旧促進には9億4100万円を要求し、一部を運休中の第三セクター「くま川鉄道」(24・8キロ)の復旧補助に充てる。

球磨川など全国の1級河川で取り組む流域治水プロジェクトの推進費には7440億円を要求。新たに田んぼダムの詳細な効果測定なども実施し、球磨川流域でも取り組む方針だ。(嶋田昇平)

 

 

環境影響評価法による環境アセスメントの手続き(環境省のHPより)

濁水を増加させる穴あきダムは、環境にやさしくない(最上小国川ダム)

「濁水を増加させる穴あきダムは、環境にやさしくない(最上小国川ダム)」を川辺孝幸先生(元山形大学)から送っていただきました。

2021年8月21~22日に,オンラインで開催された第75回地学団体総会福島総会のプレゼンセッションで発表されたものです。

川辺先生のご了解を得たうえで、掲載させていただきます。

地団研福島総会プレゼン-「穴あきダム」の濁水問題202108 川辺孝幸

「最上小国川の場合は,上流の地層が,淘汰が良く固結度が低いガラス質火山灰の二次堆積物からなっているために,崩壊しやすく,かつ容易に流水で侵食されるために,濁流がダム湖に入って密度流になりやすいという特性を持っていることで,穴あきダムの問題点が如実に現れた例になった。

多かれ少なかれ,程度の問題はあるが,ピークカットを行って流速を止めるという,穴あきダムの本質的問題点が如実に表れた例になった。」

とのことです。

 

山形県・最上小国川ダムは2020年4月から運用を開始しました。

このダムの工事差し止めを求める住民訴訟は2012年から続けられてきましたが、残念ながら、2020年11月の最高裁の決定で、住民側の敗訴が確定しました。

しかし、住民側は穴あきダム(流水型ダム)の根本的な問題点を明らかにするための調査を続けています。

今回の発表はその調査結果をまとめたものです。

 

川辺川ダムの環境アセスについての環境省の姿勢の問題

2021年8月24日
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現在、流水型ダムの川辺川ダムの計画策定に向けての作業が行われています。

川辺川ダムの内容が従前の計画のものと根本から変わるのですから、環境影響評価法の対象になるものと考えていました。

実際に、従前の計画の川辺川ダムの環境アセスについて国土交通省川辺川ダム砂防事務所は今までHPで下記のとおり、説明してきました。

環境アセス法の施行前に川辺川ダム基本計画の変更が1998年6月に行われたから対象外であるという説明です。

この説明からすれば、今回の流水型(穴あき)ダムへの変更は川辺川ダム基本計画の新たな変更になりますから、環境アセスの対象にならなければなりません。

 

ところが、今年3月29日付けの国交省からの照会「環境アセスの対象外となると解釈してよいか」

国交省からの照会20210329 川辺川ダムの環境影評価

に対して、環境省は翌日、3月30日に「貴見のとおり」と回答しました。

環境省の回答20210330 川辺川ダムの環境影響評価の取扱い

不可解な回答ですので、環境省がそのように回答した起案文書について情報公開請求を行ったところ、不開示決定書が届きました。

環境省の不開示決定書20210811 川辺川ダムの環境影響評価

国交省への回答を起案した文書は存在せず、環境省では何の検討をせずに「貴見のとおり」と回答したということでした。

流水型ダムの川辺川ダムの環境アセスは重大な問題であるのに、環境省は何の検討もしないので、起案もせずに、即座に国交省に「対象外である」と回答したのです。

環境省の姿勢に怒りを覚えます。

 

国土交通省川辺川ダム砂防事務所は今までの説明

「川辺川ダム事業における環境保全への取り組み(平成12年6月)」への質問に対する回答(平成12年11月1日)

http://www.qsr.mlit.go.jp/kawabe/kankyou/kaniken-okotae/qa4.html

Q1.川辺川ダム事業における環境調査等について、準備書・評価書を作成するなど環境影響評価法の手続きをとるべきではないですか。

また、補充の調査、予測、評価は今後とも積極的に実施してもらいたい。

A1.川辺川ダム事業においては、今後とも、各分野の専門家の指導を受けながら必要な調査を行い、その結果を公表してまいるとともに、地域の方々にも充分に説明を行い意見を聞きながら具体的な環境保全対策を実施していくこととしています。

なお、川辺川ダム事業については、特定多目的ダム法第4条第1項に規定する基本計画の最新の変更の告示が平成10年6月9日に行われており、環境影響評価法附則第3条第1項及び環境影響評価法施行令附則第3条第1号の規定により、同法第2章から第7章までの規定は適用しないこととされています。」

 

球磨川水系の整備計画 国、熊本県が策定着手 流水型ダム検討本格化

2021年8月24日
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8月4日「令和3年度(第1回)球磨川水系学識者懇談会」が開かれました。その記事とニュースがを掲載します。

球磨川水系河川整備計画を策定するための学識懇談会です。この河川整備計画の中心の事業になろうとしているのが流水型の川辺川ダムです。

7月8日に「球磨川水系河川整備基本方針の変更」を審議する国土交通省の小委員会が開かれたばかりです。https://www.mlit.go.jp/river/shinngikai_blog/shaseishin/kasenbunkakai/shouiinkai/kihonhoushin/dai112kai/index.html

河川整備計画は、通常はその上位計画である河川整備基本方針が策定されてから、基本方針の範囲で策定作業が進められるものですが、球磨川の場合は並行して策定作業が進められています。

九州地方整備局と熊本県が、流水型の川辺川ダムの推進に特段の力を入れているように思います。

 

この「令和3年度(第1回)球磨川水系学識者懇談会」の配布資料が国土交通省 九州地方整備局 八代河川国道事務所のホームページに掲載されました。

第1回 球磨川水系学識者懇談会 令和 3年 8月 4日

http://www.qsr.mlit.go.jp/yatusiro/river/gakusiki_kondankai/gakusiki_01.html

【議事次第、委員名簿、座席表、設立趣旨、規約(案)、公開方法(案)、資料1、資料2(1/2)、資料2(2/2)、資料3(1/2)、資料3(2/2) 、資料4】

このうちの資料2(1/2)

http://www.qsr.mlit.go.jp/yatusiro/site_files/file/bousai/gouukensho/gakusikikon/shiryou2_1.pdf

を見ると、8ページで2020年7月洪水の球磨川の流量が従前の洪水よりかなり大きかったという図が示されています。

だから、そのような洪水の再来に備えるために流水型の川辺川ダムが必要だという話になっていくことが予想されます。

しかし、2020年7月洪水は川辺川ではなく、山田川や小川などの支川の流量が卓越し、人命のほとんどはそれらの支川のはん濫によって失われたのであって、当時、仮に川辺川ダムがあってもその命を救うことができなかったという調査結果が明らかにされています

 

球磨川水系の整備計画 国、熊本県が策定着手 流水型ダム検討本格化

(西日本新聞2021/8/5 6:00 )https://www.nishinippon.co.jp/item/n/780736/

昨年7月の熊本豪雨で氾濫した熊本県・球磨川水系を巡り、国土交通省九州地方整備局と県は4日、学識者懇談会の初会合を熊本市で開き、今後20~30年間の具体的な治水策を河川法に基づいて位置付ける「河川整備計画」の策定に着手した。最大支流・川辺川への流水型ダムや流域での遊水地の整備に向けた検討が本格化する。

懇談会は熊本大や九州大などの河川、環境、経済などの専門家12人で構成。九地整や県による整備計画の原案作成段階で意見を述べ、策定後の事業評価も担う。委員長の小松利光・九州大名誉教授は初会合で「九州では5年続けて大水害が起きた。懇談会の使命は大きい」と述べた。

国交省は7月、長期目標となる「河川整備基本方針」の見直しに着手。気候変動の影響を考慮し、洪水時に想定する最大流量「基本高水」の引き上げを検討していく。整備計画では、この基本高水に対応可能な治水策として、ダムや遊水地の整備を明確化する。

球磨川水系では2007年に基本方針が策定されたが、08年の川辺川ダム計画「白紙撤回」後は治水策がまとまらず、全国109の1級水系で唯一、整備計画が未策定。熊本豪雨では流域で1150ヘクタールが浸水、50人が犠牲となった。 (古川努)

 

球磨川治水「河川整備」で意見聴取 学識者懇談会が初会合

(熊本日日新聞2021/8/5 08:00) https://nordot.app/795788875149737984?c=62479058578587648

球磨川水系の「河川整備計画」策定に向け初会合を開いた学識者懇談会=4日、熊本市中央区

昨年7月の豪雨で氾濫した球磨川水系の治水を巡り、国土交通省九州地方整備局と熊本県は4日、学識者懇談会の初会合を開き、「河川整備計画」の策定に反映させる意見の聴取を開始した。計画は、蒲島郁夫知事が求めた流水型ダムの建設や堤防、遊水地の整備など具体策の前提となる。

懇談会の委員は治水や環境、経済、歴史・文化、農林水産業、防災など幅広い分野の専門家12人。委員長に小松利光・九州大名誉教授(河川工学)を選んだ。

初会合は熊本市中央区の熊本城ホールであった。国交省が豪雨後に示した「流域治水プロジェクト」に対し、委員からは「流れる水の収支の議論ばかりで、山林の保水や土砂流出の防止策を考えていない」「犠牲者の当時の行動や判断状況など詳細なデータを行政が整理して、住民に啓発すべきだ」といった意見が出た。(堀江利雅)

◇球磨川水系学識者懇談会委員(五十音順)
井田貴志・県立大教授(経済)
大槻恭一・九州大大学院教授(森林)
大本照憲・熊本大特任教授(河川工学)
鬼倉徳雄・九州大大学院教授(環境・魚類)
上久保祐志・熊本高専教授(河川工学)
久保田修・県土地改良事業団体連合会常務理事(水利)
小林 淳・県立大教授(環境・水質)
小松利光・九州大名誉教授(河川工学)
竹内裕希子・熊本大大学院准教授(防災)
田中尚人・熊本大准教授(歴史・文化)
星野裕司・熊本大准教授(景観)
南本健成・元県水産研究センター所長(漁業)

 

球磨川の河川整備計画策定に向け懇談会の初会合【熊本】

(テレビ熊本t2021年8月4日 水曜 午後9:00)https://www.fnn.jp/articles/-/219673

(映像)

去年7月の豪雨で氾濫した球磨川の河川整備計画の策定に向け4日、専門家による懇談会の初会合が開かれました。

国や熊本県が開いた4日の初会合には防災の専門家など委員12人が出席。

委員からは整備計画の策定に向け、「環境に配慮して川底の土砂を撤去する方法を

考えてほしい」、「漁業関係者などと連携をとって計画をつくるべき」などといった意見があがりました。

今後、国と県は懇談会での意見をふまえ具体的な計画の内容を決めていくということです。

 

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