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城原川ダムに住民意見 九州地方整備局が聴く会 水害不安早く建設を  野越し活用整備して

2016年2月27日
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2月21日と22日に佐賀県神埼市で開かれた直轄ダム「城原川ダム」の検証検討素案に関する公聴会についての記事を掲載します。
川を分断し、川の自然に多大な影響を与える城原川ダム、そして、大洪水に閉塞を起こしてダム下流部を氾濫の危険性にさらす城原川ダムを本当に造ってよいのか、

そのように基本的な問題があるダムが建設された城原川を子孫に残してよいのか、真剣に考えるべきです。

城原川ダムに住民意見 九州地方整備局が聴く会 水害不安早く建設を  野越し活用整備して

(佐賀新聞 2016年02月22日)http://www.saga-s.co.jp/news/saga/10101/281452
(写真)城原川ダムについて意見が述べられた「住民の意見を聴く場」=神埼市の神埼中央公園体育館
国の事業対象見直しとなっている城原川ダム(神埼市)について国土交通省九州地方整備局は21日、これまでの検証結果をまとめた検討報告書素案に対して住民の意見を聴いた。九地整が検討の場で「最も有利」とした流水型ダムについて多様な見解が示された。
神埼市の神埼中央公園体育館で開かれ、九地整の担当者が住民約30人にこれまでの経緯を説明した。
上流から下流に住む住民10人が意見を述べ、脊振町の梅崎哲夫さん(72)は「水没予定地の住民は半世紀近く翻弄(ほんろう)されており、生活環境も悪化したままだ」と一刻も早い建設を要望。江戸時代から続く治水施設「野越し」近くに住む片江則行さん(44)=神埼町=も「脊振の大雨だけで水位が急激に上がり、恐怖を感じた。人命第一に考えて」とダム推進を求めた。
千代田町の佐藤悦子さん(63)は、ダムに頼らない流域全体での治水を訴え「ダムを造ったとしても土石流や高潮などから地域は守れない。河川整備が先だし、野越しを先進的な減災システムと評価する専門家の話を聴いて」とした。
「ダムができても想定外の雨は起こるので、被害軽減のため野越しを残して」「野越しからあふれた水を流す機能を取り戻すため、神埼市が受け堤を復旧してほしい」など賛否にとどまらない意見も出ていた。
意見を聴く場は22日夜に佐賀市でも開かれ、これらを踏まえてダム事業対応方針の原案を作成する。

城原川ダム事業で公聴会 「治水対策」流域10人発表 [佐賀県]

(西日本新聞2016年2月21日 17時5分) http://news.livedoor.com/article/detail/11208105/
国土交通省九州地方整備局が進める神埼市の城原川ダム事業で、九地整は21日、神埼市の神埼中央公園体育館で市民の意見公聴会を開いた。
九地整側が複数の治水対策のうち最も有利とした流水型ダム案について、初めて市民の意見を聴く場となり、河川周辺の住民10人が治水対策への意見を述べた。
「豪雨で流木がダムに堆積したらどう対処するのか」「有明海の満潮時に下流域で高潮が発生する可能性がある」といった質問や意見が出た。大雨の時に上流の田畑に雨水を逃して河川決壊を防ぐ伝統的な治水施設「野越(のご)し」の存続を望む声もあった。
公聴会後、水没予定地に住む梅崎哲夫さん(72)は「上下の流域それぞれに事情もある。ダム建設はもっと市民の意見を反映させながら検討してほしい」と話した。
ダム建設に反対する「城原川を考える会」の佐藤悦子会長(63)は「治水に関心のある市民は少ない。自分たちの生活に多大な影響がある大事な話が進んでいることに気付いてほしい」と呼び掛けた。意見公聴会は22日午後6時半から佐賀市の県教育会館でも開かれる。

城原川ダム、住民の意見聴取

(佐賀新聞2016年02月23日 10時31分) http://www.saga-s.co.jp/news/saga/10101/281877

(写真)城原川ダムの検証案について住民の意見を聴いた会合=佐賀市の県教育会館

国の事業対象見直しとなった城原川ダム(神埼市)の是非を再検証している国土交通省九州地方整備局は22日、佐賀市で意見聴取会を開いた。流域住民ら3人が検証の在り方に疑問を呈し、九地整が最も有利とした流水型ダム案に対し反対や再考を促した。
県教育会館で開き、九地整の担当者が住民12人に検証の検討報告書素案をまとめた経緯を説明した。
神埼市神埼町の平田憲一さん(79)は、現在の検証が形式的になっていると批判し「河川の基本流量に使われるデータが古すぎる。雨の降り方がひどくなった近年の数値で考え、根本的に議論し直すべき」と再考を求めた。
吉野ケ里町の中牟田清子さん(80)は「先人は有明海の干満の差をも計算し川づくりしてきた。ダムが破堤しないか検証しているのか」と建設反対を訴えた。
神埼市脊振町出身の佐賀市の男性(81)も「ダムありきで形だけの検証をしていないか。必要性に疑問を持っており、脊振で住民投票すべき問題ではないか」と主張した。
九地整は21日に同様の会合を神埼市でも開き、これらの意見を踏まえてダム事業対応方針の原案を作る。

「八ッ場ダム問題と東京の地下水 〜半世紀の取り組みを振り返って」-3/21、池袋

「八ッ場ダム問題と東京の地下水 〜半世紀の取り組みを振り返って」

◆日時:3月21日(月・祝) 14:00〜16:30

◆会場:豊島区立生活産業プラザ 会議室501  (豊島区東池袋1-20-15 Tel: 03-5992-7011  池袋駅東口下車徒歩7分)

 

★講演 嶋津暉之(八ッ場ダムをストップさせる市民連絡会代表)

「八ッ場ダム問題と東京の地下水 〜半世紀の取り組みを振り返って〜」

 

☆八ッ場ダムをストップさせる東京の会 第12回総会(15時半頃より)

参加費・申込不要 連絡先:080-5372-4084(深澤)

「城原川ダム事業の検証に係る検討報告書(素案)」に対する意見

佐賀県の直轄ダム「城原川ダム」の検証報告素案への意見募集が2月23日まで行われています。
九州地方整備局のHP http://www.qsr.mlit.go.jp/n-kisyahappyou/h28/160125/index1.pdf 。
意見募集や公聴会は通過儀礼として行われ、虚しいところがありますが、意見をきちんと出しておくことは必要ですので、意見を提出しました。
要点はつぎのとおりです。詳しくは城原川ダム検証素案への異見(嶋津暉之) をご覧ください。
〇 城原川の治水対策として、城原川ダムではなく、子孫に禍根を残すことがない「耐越水堤防への堤防強化+野越」を選択すべきです。
〇 2015年9月の鬼怒川の堤防決壊による大水害を踏まえれば、城原川においても耐越水堤防への堤防強化を実施すべきであり、且つ、城原川の伝統的な治水対策「野越」を活用すべきです。
〇「耐越水堤防への堤防強化+野越」の治水対策は、
① 城原川ダム以上の治水効果を得ることが可能です。
② 事業費が城原川ダムよりはるかに安上がりです。
③ 大洪水が来て越水が生じても破堤を防げるので、壊滅的な被害を回避することができます。
〇 一方、城原川ダムは、副ダムが生物の行き来を妨げる障害物になり、また、洪水後、川の濁りが長期化することが避けられず、水生生物に対して少なからず影響が与えることが危惧されますが、「耐越水堤防への堤防強化+野越」にはそのような自然へのダメージがありません。
〇 流水型ダムは日本では10年程度の実績しかなく、大洪水が来た時に、洪水吐きの小さな穴が閉塞することがないのか、鋼鉄製スクリーンが流木等で覆われて洪水の通過を遮ってしまうことはないのか、全くの未知数です。
〇 城原川ダムが閉塞すれば、城原川ダム下流の河道はダムの洪水調節を前提として計画されているから、大氾濫の危険にさらされることになります。

思川開発問題の市民集会「思川開発事業(南摩ダム)と県南市町 ~マズくて高い水はごめんだ~」

思川開発問題の市民集会「思川開発事業(南摩ダム)と県南市町 ~マズくて高い水はごめんだ~」が 2月6日(土) に栃木市栃木文化会館で開かれました。
昨年11月9日と12月25日に「思川開発事業の関係地方公共団体からなる検討の場」が開かれ、検証作業が3年半ストップしていた思川開発も事業推進の動きが出てきました。
思川開発(南摩ダム)は総貯水容量5100万㎥で、目的は、洪水調節、栃木県等の水道用水の開発、渇水時の補給です。このうち、洪水調節は思川・乙女地点の洪水目標流量3760㎥/秒を3700㎥/秒へ、わずか60㎥/秒下げるだけのものですから、微々たるものです。
利水目的もその必要性は失われています。

2月6日の集会には約130名の方が参加され、茨城や群馬等の遠方からも参加もありました。

国会議員、栃木県議、埼玉県議の参加もありました。
無意味な思川開発をストップさせるための方策についても活発な議論が行われ、充実した集会であったと思います。


その集会の講演、報告で使われたスライドの一部を掲載します。集会の予告記事も掲載します。

講演  思川開発は必要か その虚構を解明する(嶋津暉之)

報告  南摩ダム予定地の鹿沼市の現状(高橋比呂志)

2月6日(土) 午後1時30分~4時30分    ◆会場:栃木市栃木文化会館 小ホール

〇基調講演「思川開発は本当に必要なのか、その虚構を解明する」 (講師:嶋津暉之氏・水問題研究家)

〇報告

 「南摩ダム予定地の環境」(高松健比古・栃木県自然保護団体連絡協議会代表)

 「思川開発事業をめぐる裁判の経過」(大木一俊・弁護士)

「思川開発事業が県南市町の水道に与える影響」(早乙女正次・元栃木県職員)

「南摩ダム予定地の鹿沼市の現状」(高橋比呂志・思川開発事業を考える流域の会事務局長)

「栃木市議会での思川開発事業に関する発言」(内海成和・元栃木市議会議員)

 

◆2016年1月29日 毎日新聞栃木版 http://mainichi.jp/articles/20160129/ddl/k09/010/324000c ー南摩ダム「必要なのか」 開発事業巡り集会 栃木で来月ー

 鹿沼市の思川開発事業(南摩ダム)を巡る市民集会「思川開発事業(南摩ダム)と県南市町〜マズくて高い水はごめんだ〜」が2月6日、栃木市栃木文化会館(栃木市旭町)で開かれる。

 ムダなダムをストップさせる栃木の会▽思川開発事業を考える流域の会▽市民オンブズパーソン栃木の3団体が主催。「八ッ場ダム 過去、現在、そして未来」などの著書がある水問題研究家、嶋津暉之氏が「思川開発は本当に必要なのか、その虚構を解明する」と題して基調講演した後、関係者が状況を報告する。

 同事業は治水と流域の利水が目的。総事業費1850億円をかけて南摩川(鹿沼市)にダムを建設し、黒川、大芦川と導水路で結ぶもので、県内では栃木市、下野市、壬生町、野木町の水源となる。当初の計画では2015年度の完成を見込んだが、09年に民主党政権下で一時凍結。建設の必要性を再検証する「検討の場」の幹事会は12年以来止まっていたものの、昨年11、12月と立て続けに開かれている。

 メンバーの大木一俊弁護士は「栃木市など2市2町の水道水源はほぼ100%地下水でまかなわれているのに、事業によって県が売る水を買わされることになる。市民に広く訴えたい」と語った。

 午後1時半から。事前申し込み不要で、入場無料。問い合わせは大木一俊法律事務所(電話028・636・0596)。【田内隆弘】


南摩ダム建設事業の意義問う きょう栃木市で市民集会

 南摩(なんま)ダム(鹿沼市)の建設を柱とした思川(おもいがわ)開発事業の必要性を考える市民集会が六日午後一時半から、栃木市旭町の市栃木文化会館で開かれる。入場無料で、申し込み不要。

 住民などでつくる「ムダなダムをストップさせる栃木の会」など三団体の主催。栃木市など県南西部の自治体に水を供給する事業目的を検証して、ダム建設の意義をあらためて問う。

 水問題研究家の嶋津暉之(てるゆき)さんが「思川開発は本当に必要なのか、その虚構を解明する」と題して講演。県の負担金支出差し止めなどを求めた住民訴訟(最高裁で棄却決定)の経過を含め、五人の関係者が報告する。

 実行委員会の代表を務める県弁護士会の大木一俊弁護士は「控訴審判決では『事業撤退も選択肢』と指摘していた。地元でも多くの人に知られていない問題なので、広く参加を呼び掛けたい」と話している。

思川開発事業(南摩ダム) 市民集会 in 栃木市 2月6日(土)

思川開発問題の市民集会「思川開発事業(南摩ダム)と県南市町 ~マズくて高い水はごめんだ~」が 2月6日(土) 午後1時30分~4時30分(開場:午後1時)、栃木市栃木文化会館 小ホールで開かれます。

添付のチラシもご覧ください。思川開発問題の市民集会ちらし

昨年11月9日に「思川開発事業の関係地方公共団体からなる検討の場」が開かれ、検証作業が3年半ストップしていた思川開発も事業推進の動きが出てきました。

思川開発(南摩ダム)は総貯水容量5100万㎥で、目的は、洪水調節、栃木県等の水道用水の開発、渇水時の補給です。このうち、洪水調節は思川・乙女地点の洪水目標流量3760㎥/秒を3700㎥/秒へ、わずか60㎥/秒下げるだけのものですから、微々たるものです。
利水目的もその必要性は失われています。

これから、現実性のない代替案と比較して、思川開発が有利だとする茶番劇の検証が行われていくことになりますが、何とかして、無意味な思川開発をストップさせたいものです。

「思川開発事業(南摩ダム)と県南市町」~マズくて高い水はごめんだ~

日時 2016年2月6日(土) 午後1時30分~4時30分(開場:午後1時)

会場 栃木市栃木文化会館 小ホール(栃木市旭町12-16)

内容
基調講演「思川開発は本当に必要なのか、その虚構を解明する」 (講師:嶋津暉之氏・水問題研究家)
報告 「南摩ダム予定地の環境」(高松健比古・栃木県自然保護団体連絡協議会代表)
「思川開発事業をめぐる裁判の経過」(大木一俊・弁護士)
「思川開発事業が県南市町の水道に与える影響」(早乙女正次・元栃木県職員)
「南摩ダム予定地の鹿沼市の現状」(高橋比呂志・思川開発事業を考える流域の会事務局長)
「栃木市議会での思川開発事業に関する発言」(内海成和・元栃木市議会議員)

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